木竜麻生、ハッとした共演者の一言「思い上がりも甚だしいと」

2022.6.10 21:00

映画『わたし達はおとな』で主人公の大学生・優実を演じた女優・木竜麻生

(写真8枚)

「噛みつきたいぞと思った言葉は・・・」(木竜)

──そのように感情を隠して僅かな部分を出すのは相当難しいと思うのですが、すぐにできるようになりましたか?

最初は全然できていなかったと思います。優実のように相手の表情を伺うような女性を演じると、相手の一挙手一投足に敏感に反応したうえで隠しているのに「出すぎ」と言われることの方が多かったです。

でも、後半になると加藤監督から、「もうちょっと正面切って言い返していい」と言われても、言えなくなっていて。ずっと直哉の様子を伺っていたので、それが身体に馴染んでしまって(苦笑)。

──そのことは、次の出演作でも考えるようになりましたか?

そうですね。今は、思った気持ちをそのままセリフに乗せるのではない表現を探すようになっているかもしれません。セリフと気持ちが直結するのではなく、もっと内面にあることを意識するようになりました。今までよりも気持ちを抑えたり気持ちを隠したりするようになっているかもしれません。

(C)2022「わたし達はおとな」製作委員会

──木竜さんの初主演作で、大正時代の女性力士を演じた『菊とギロチン』(2018年・瀬々敬久監督)とは真逆のような感じですね。

あのときは私が感情を解放できていなかったので、瀬々監督さんには「なにを思っているのかわからない」「芝居が一辺倒だ」とずっと言われていました。言われていることは理解できるけど、どうしていいかわからないので、現場ではとにかく「はい!」と答えてました(苦笑)。

でも、瀬々監督にそのことを教わらなければ、その後の作品で感情を解放することはできなかったと思います。感情を出さないお芝居はすごく難しいですが、それは内側に感情を抱えているからできるお芝居なのだと気づきました。

恋愛を主軸とした作品に「普段の恋愛と同じだな」と木竜麻生

──ここまで全編通して恋愛を描いた映画への出演は初めてでしたが、いかがでしたか?

今まで恋愛の要素がある場面はやったことがありましたが、こういう日常のなかで恋愛を大きく扱った作品は初めてだったので、すごく苦しかったですが、終わってみれば楽しかったです。それは普段の恋愛と同じだなと思いました。

──恋愛と同じというのは?

恋愛には苦しいことや悲しいこともあるけど、 楽しいこともありますよね。映画を作っているときも、あくまでも役の上でのことですが、映画には真実みたいなものがあって欲しいし、あると信じているので。

事実とは違いますが、その登場人物たちが織りなす真実が映っていて欲しいと思っています。この映画を携われてすごく良かったですし、恋愛映画にもまた挑戦したいと思うようになりました。

(C)2022「わたし達はおとな」製作委員会

──恋愛中の男女の違いあるあるだと思いますが、理詰めタイプの直哉と感情型の優実の会話は、観る人にさまざまなことを考えさせます。あくまでもセリフですが、さすがにそれはないんじゃないかと感じた言葉はありましたか?

笑い話で終わらせようとする優実の気持ちもわかりますが、私が噛みつきたいぞと思った直哉の言葉は「それ、俺が頼んだことあったっけ?」ですね(笑)。

確かに、優実もよくないところはあるんですけど、直哉が帰ってくる時間に合わせてご飯を作ること、してあげることを楽しんでいたのに。あれを言われると「言われてないけど(怒)」ってなっちゃうだろうな。

──直哉のセリフには、女性としてはちょいちょい引っかかるところがありますよね(笑)。

直哉は「ありがたいと思ってるよ」と何回も言うけど、優実の言うことを肯定しない。優実の意見は「仮にそうだったとしよう」という風にしか捉えてもらえないから、それはすごく引っ掛かるなと思いました。あと、壁をドンッと叩くとか大きい音を鳴らすのは駄目ですね(笑)。

木竜麻生が「噛みつきたい」と思ったという優実と直哉の会話シーン

映画『わたし達はおとな』

2022年6月10日公開
監督:加藤拓也
出演:木竜麻生、藤原季節、菅野莉央、清水くるみ、森田想、ほか
配給:ラビットハウス

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