大阪・通天閣のスライダー、導入は「客が来ないからできた」

「タワースライダーを起死回生の一手にしたい!」と意気込む高井隆光社長と通天閣(4月25日・通天閣)
大阪の繁華街・新世界にある「通天閣」(大阪市浪速区)に全長60メートルの滑り台「TOWER SLIDER タワースライダー」が5月9日に登場。スライダーの発起人でもある高井隆光社長に導入の経緯やその思いを訊いた。
〜コロナ禍だからこそ誕生したスライダー〜
通天閣を含む観光業を直撃した新型コロナの感染拡大。約2年半、コロナ禍と向き合ってきた高井社長は、「武漢から始まってダイヤモンド・プリンセス号・・・、これが大阪にまで影響するとはつゆ知らず。国や府からの休業要請で80人いた従業員も契約更新せず20人まで減らし、給付金や協力金を得ながら最小限にしてがんばっている」と、厳しい現状を明かす。
そんななかでのタワースライダーのオープン。建設のきっかけは、「(コロナ禍)2年目を迎えてこのままではいけないし、ウイルスの対処方法を学び、ピンチをチャンスしようと思った。1日5000人だったお客さまが100人になったので、人が来ないときにできるのが『改修工事』と思った」と振りかえる。

当初はバンジージャンプやロッククライミング、フリーホールなどいろいろな案が出ていた改修案。スライダーになった決め手について高井社長は、「安全を担保しつつ、少し尖ったことを体験できる施設にしたかった。そうなるとスライダーが1番だった」という。
また、「冷え切ったこの新世界で、何かひとつ起死回生の一手にしたかった。通天閣が元気じゃなかったら新世界も大阪も元気じゃないと思っている。スライダーを起爆剤として(観光客を)呼び込み、感染対策もしながら地域の活性化につなげられれば」と語った。
〜大阪・関西万博に向け、インバウンドも〜
さらに「訪日外国人も強く意識して作った」と話す高井社長は、「いつかはインバウンドが戻ってくると思うので、そのときに活用できるような体感型の施設が作りたかった。語学がなくてもコミュニケーションでき、楽しんでいただけるツールになる」と期待。
2025年の『大阪・関西万博』に向け、「(JR新今宮駅前に)星野リゾートもオープンされ、いかにそれまでに盛り上げられるかが『大阪・関西万博』の実力の見せどころ。新しい要素を加えながら通天閣は常に進化していきたい」と、とても前向きな姿勢を見せた。
密を回避するため、人出の多いGWを避けて5月9日にオープンするタワースライダー。体験料は、通天閣の入場料(高校生以上900円ほか)とは別で、1回1000円。通天閣の営業時間は、朝10時から夜7時半まで(時勢により変更あり)。
取材・文・写真/岡田由佳子
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