【鎌倉殿】冷酷さを静かに表現、「美しすぎる」染五郎に注目

2022.4.11 20:15

『鎌倉殿の13人』左から大姫(落井実結子)、北条義時(小栗旬)、源義高(市川染五郎) (C)NHK

(写真7枚)

三谷幸喜脚本・小栗旬主演で、鎌倉幕府二代執権・北条義時を中心に描く大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)。4月10日放送の第14回では、源頼朝(大泉洋)と木曽義仲(青木崇高)の、源氏の棟梁をめぐる争いが描かれた(以下、ネタバレあり)。

頼朝が鎌倉で体制を整えている間に、義仲は破竹の勢いで勝ち進み、平家を京から追放。しかし野生的な振る舞いと教養のなさが、後白河法皇(西田敏行)をはじめとする都人たちにうとまれたうえ、平家の追討もなかなか進まないことで、平家と内通しているという疑いを持たれてしまう。

ついに後白河法皇から、じきじきに助けを求められた頼朝は、弟の義経(菅田将暉)を大将にすえた討伐軍を送ることに。しかしこれらの動きを「源氏の身内争い」としか思えない御家人たちが、頼朝に不信感をいだき、ついに鎌倉が真っ二つに割れる事態となる──。

■ 義仲の長男・義高を演じる市川染五郎に注目

八重(新垣結衣)が義時(小栗旬)の子どもを宿したり、これから起こるさまざまな悲劇へのフラグがバンバン立ちまくるなど、相変わらずの目の離せない展開の連続だった第14回。その一方で話題となったのが、人質として頼朝のもとに送られた義仲の長男・義高(八代目市川染五郎)の存在だ。

演じる染五郎は、歌舞伎俳優・十代目松本幸四郎の長男。三谷幸喜に大きな影響を与えた、大河ドラマ『黄金の日日』(1978年)主演の松本白鸚(当時六代目市川染五郎)の孫で、叔母は松たか子だ。

今年6月におこなわれる歌舞伎『信康』では、この世界では珍しく10代で主演をつとめることが決定(公演は東京のみ)。市川海老蔵(当時新之助)が信康をつとめた96年以来で、海老蔵と並ぶほど将来が嘱望されていることがうかがえる。

凜とした表情で取材に応じる八代目市川染五郎(2018年撮影)

その浮き世離れした涼やかな美貌は、以前から歌舞伎ファンの間では有名だったが、第13回でドラマ初登場をはたした際には、やはりSNSでは「1人だけ作画が違う」「バックに大輪のバラが見える」などと騒然とした状態に。

今回も北条政子(小池栄子)などの女性たちが口々に「よいお顔立ち」と褒めそやすことに対して、「説得力ありすぎる」「私が大姫(頼朝の娘で、義高の婚約者)でも秒でなつくわ」など、SNSでは納得するしかないという声が次々とあがった。

しかしその一方で、父・義仲との戦いに向かう義経を見送りながら「父に戦でかなうはずがない」と言い放ち、内に秘めた冷酷さを静かに表現するシーンでは、歌舞伎仕込みの高い演技力を発揮。

SNSでは「実は『(義経は)憐れな奴』って思っていたのかと思うと、本当に人って怖い」「顔はキレイだけど、中身は父親の気質を受け継いでいるんだな」など、義高の意外な一面にゾクッとさせられる名場面となった。

父と頼朝の対立により、危うい立場になってしまった義高の今後がどうなるのかも含めて、ただの美少年では終わらない染五郎の演技に注目していきたい。

『鎌倉殿の13人』の放送はNHK総合で毎週日曜夜8時から、BSプレミアム・BS4Kでは夜6時からスタート。第15回『足固めの儀式』では、都で追い詰められた義仲に、鎌倉で孤立していく頼朝の、それぞれの計略が描かれていく。

文/吉永美和子

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