個性の塊・藤井フミヤ「誰の真似もしなかったから生まれた」

2022.2.14 10:00

歌のスタイルは、「誰の真似もしなかった」と明かした藤井フミヤ

(写真9枚)

チェッカーズのボーカリストとして1983年に鮮烈なデビューを果たしてから来年で40年となるシンガー・藤井フミヤ。ソロになってからもヒット曲を生み出し今なお最前線で活動を続ける彼は現在、アコースティックな編成でステージを奏でる『十音楽団(とおんがくだん)』のツアー中だ。デビュー当時を振りかえりながら、今回の公演について話を訊いた。

取材・文/Lmaga.jp編集部 写真/木村正史

個性的な歌い方「誰の真似もしなかったから生まれた」

──フミヤさんは、ご自身のことを「ミュージシャンより、シンガーなんだ」とおっしゃってますね。フミヤさんの歌のスタイルの原点はどこにあったんですか?

これがねぇ・・・。どこにあったんだろうねぇ。

──チェッカーズになる前、バンドを始めたのはいつ頃なんですか?

最初にバンドを組んだのは中学1年だったんだけど。中1でエレキギターを買って、とりあえずバンドをやろうみたいな。当時はね、もうエレキギター持ってるやつは不良、みたいな感じの時代で。

──影響を受けたミュージシャンや音楽はあるんですよね。

音楽を始めたきっかけといえば矢沢永吉さんがおられたキャロルなんですけど。でも、そこを真似してばかりではないんだよね。

だから、例えばビートルズ好きにとってはすごくビートルズを語れるじゃないですか。でもそういうちゃんと語れるほど好きなミュージシャンがいない。エルビス・プレスリーが好きって言ってもそんなに語れるかっていうと、語れないし・・・。

── 一般の人よりは語れると思うんですけど・・・。

ま、一般の人よりはね。でも、それほどのめり込んだミュージシャンというのは実はいないんですよ。意外と流行りものに弱くて、そのときにかっこいいと思ったものにダーッと行く感じ。やっぱりポップシンガーになったというのは、自分の性格もあると思う。ずっと同じことばっかやっていたくないっていう感じは。

「ポップシンガーになったのは、自分の性格もあると思う。ずっと同じことばっかやっていたくない」と藤井フミヤ
「ポップシンガーになったのは、自分の性格もあると思う。ずっと同じことばっかやっていたくない」と藤井フミヤ

──それにしても、フミヤさんの歌い方って個性の塊じゃないですか。

ロックンロールも歌えるし、ロックも歌えるし、R&Bも歌えるし、バラードも歌える・・・、何でも歌いますね。パンクだけがあまり俺の声質に合わないだけ。

──甘い声が魅力だと思うので、わざと崩した音とは混ざり合わないんですよね。

そうそう。だから自分の声にあったものを、自分で作って歌ってるって感じですね。

──僕らがチェッカーズの曲を歌うと、みんなフミヤさんの歌い方になるんですよ。

そうそう。

──どうしてなんでしょうね。

わかんない。猿岩石の『白い雲のように』は俺がデモテープで仮歌を歌ったんだけど、森脇くんの歌い方は俺にそっくりだったもんね(笑)。

──なんで、あそこまで影響力のある歌い方になったんだと思いますか?

なんだろうね。ひとつは、誰の真似もしなかった。あとね、ティーンエージャーの後半からほとんど洋楽しか聴いてないんだよね。洋楽だからって英語もわかんないから、歌詞の意味もわからずに聴いてたけど、なんかそれで独特の何かが生まれたんだろうね。

『藤井フミヤ コンサートツアー 2021-2022 十音楽団』

日程:2021年11月〜2022年5月

和歌山公演:2022年3月12日(土)@和歌山県民文化会館大ホール
奈良公演:2022年3月13日(日)@なら100年会館大ホール
兵庫公演:2022年4月3日(日)@姫路市文化コンベンションセンター アクリエひめじ大ホール
大阪公演:2022年5月2日(月)・3日(祝・火)@オリックス劇場

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