朝ドラで背負う黄色いリュック、京都の小学生に広まったワケ

2022.2.10 06:55

より教科書やノートを収納しやすくなった「ランリック」の特大サイズ(各11000円)

(写真9枚)

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK朝ドラ)で第13週から舞台が京都になり、3人目のヒロイン・大月ひなたが登場。1975年(昭和50年)、小学校4年生のひなたが暮らす部屋に映った、壁にかかるリュックが話題となった。

ひなたが使っていたリュックは「ランリック(R)(ランリュック(R))」といい、京都では一部の小学校のランドセルとして現在も使用されている。SNSでは「ランリック、懐かしいー!!」「ランリックに反応してしまう京都府民です」「軽くて丈夫なランリック 京都府民の小学生のランドセルはコレ」など、一部地域の視聴者から絶大な支持を集めている様子が見受けられた。

とはいえ、京都出身者以外からすると少し見慣れないアイテムなのも事実。そこで、ランリックを製造・販売する学生用品店の「マルヤス」(京都府向日市)に、ランリックならではの特色や誕生のきっかけについて訊いた。

■ いじめがきっかけで生まれた「ランリック」

──『カムカムエヴリバディ』でランリックが登場するやいなや、京都出身の方が反応していたのが印象的でした。どういった製品なのでしょうか。

ランリックは京都南部の南丹地域、京都市域、山城地域で主に使用されています。また、京都以外だと滋賀県や大阪府の一部、福岡県の一部・埼玉県の一部でも使用されています。

ランドセルが1kgを超えるのに対し、ランリックは690~900g程度と非常に軽量なんです。また、1万円以下から購入でき、遠足時にはリュックサックとしても使用していただける経済的なところも大きな特徴ですね。

開け口は開け閉めしやすい造りに

──軽くて安いとなると、保護者の方にとってはありがたいですよね。そんなランリックが生まれたきっかけを教えてください。

今でこそ軽量化ランドセルも販売されていますが、その当時はランドセルといえば非常に重いもので、発育ざかりの児童に負担がかかり、健康的ではありませんでした。また交通事情も悪いなか、重いランドセルを背負って児童が通学するため、事故に遭う恐れも。

──たしかに。

さらにランドセルが年々高級化して保護者の経済的負担も大きくなったこともあり、「長岡第三小学校」(京都府長岡京市)の校長先生が「軽くて安価に使用できるものを」とランドセルについて研究されていたそうなんです。その矢先、校長先生のもとに保護者からランドセルに関するとある相談があったとのことで・・・。

その内容は、家計が貧しく高価なランドセルを買えないので豚革のランドセルを買ったところ、子どもが帰り道に「お前のランドセルは穴がいっぱい空いている、これは豚や」など、ことあるごとに「豚」といじめられるようになった。学校に通うことを楽しみにしていた子どもも、今は「行きたくない」と言っている・・・というものだったんです。

──そんなことがあったんですね。

その話をきっかけに、校長先生がランドセルに代わる新たな通学カバンの作成を弊社に依頼したというわけです。そこから市販のランドセルを分解して構造を調べたり、軽くて耐久性の高い生地を模索したりと試行錯誤を繰りかえし、昭和43年(1968年)に「ランリック(ランリュック)」が誕生しました。発売が開始してからも改良を重ね、現在では数多くの学校で使用していただいています。

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