ソロアーティスト・桑田佳祐のオンライン特別公演が、２０２２年１月３日に動画配信サービス『Ｕ−ＮＥＸＴ』などで配信される。

サザンオールスターズのフロントマンとして１９７８年に『勝手にシンドバッド』でデビューして以来、日本の音楽シーンのトップを走り続けてきた桑田。１９８７年には『悲しい気持ち（ＪＵＳＴ Ａ ＭＡＮ ＩＮ ＬＯＶＥ）』でソロアーティストとしての活動も開始。『孤独の太陽』『祭りのあと』など、多数のヒット曲を輩出してきた。

ファンでなければ、同じ桑田が作詞作曲してボーカルを取るのに「サザンと何が違うの？」と思うかもしれない。だが、ポップでコミカルな印象のサザンに対して、桑田ソロは音楽的にもロックあり、ブルースあり、メロウなバラードありのマニアックかつ多彩なもので、歌詞もどこか文学的な内省と批評を感じさせる濃密な世界観があるのだ。

２０１０年に食道がんを患って復帰した２０１１年には、東日本大震災を受けて、精力的なチャリティ活動を展開。２０１６年には還暦を記念して、ソロ名義作の音楽ダウンロードサービスでの配信をいち早く解禁。近年は野外ロックフェスにも積極的に出演し、若年層にも人気を拡大している。

そして今年９月にはソロとしては４年ぶりのミニアルバム『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き ｆｅａｔ.梅干し』をリリース。収録曲『Ｓｏｕｌコブラツイスト～魂の悶絶』がユニクロのＣＭでオンエアされるほか、劇団ひとりの監督・脚本によるＮｅｔｆｌｉｘドラマ『浅草キッド』の主題歌となるなど、常に話題を集めている。

不動のキャリアを築き上げながらも「重鎮」には決してならず、いい意味で軽い「湘南の兄ちゃん」的スタンスをキープオンしている桑田。常にポップ＆キャッチーでありながら、規制の枠をはみ出そうとするクリエイティヴィティは、６５歳の今なお尽きることがない。

今回の配信ライブは、現在開催中のツアー『ＬＩＶＥ ＴＯＵＲ ２０２１ ＢＩＧ ＭＯＵＴＨ，ＮＯ ＧＵＴＳ！！』のオンライン特別追加公演として、「さいたまスーパーアリーナ」公演の模様を、ツアー千秋楽・大晦日公演の３日後にあたる２０２２年１月３日・夜７時から配信。さらに「おかわり配信」として、７日・夜８時から、８日・昼１時から、９日・夜７時からの追加配信も決定した。

「さまざまな制約があるなかでも、毎日を懸命に生きておられるみなさまの心を、ホンの少しでも晴れやかなものにするお手伝いができれば」との思いを込めたという今回の配信ライブ。ツアーに行けなかった人も、通常公演と同様「同じ時間に集まってライブを観る」という特別な経験を共有しよう。

料金は４５００円で、動画配信サービス『Ｕ-ＮＥＸＴ』、『ローチケ ＬＩＶＥ ＳＴＲＥＡＭＩＮＧ』、『ＡＢＥＭＡ ＰＰＶ ＯＮＬＩＮＥ ＬＩＶＥ』で配信される。

文／井口啓子