金沢の名店を移築!? 大阪で歴史受け継ぐ、純喫茶がオープン

2021.9.9 08:35

閉店した金沢「珈琲館 禁煙室」のメニューを再現した「クリームソーダ」(各600円)。ブルーハワイ・メロン・いちごの3種

(写真10枚)

かつて外国人居留地だった大阪・川口エリアに、石川県金沢市で愛された純喫茶の内装を移築した「喫茶 水鯨(すいげい)」(大阪市西区)が9月9日にオープンした。

レトロな洋館の入口には「ようこそ金沢へ」のシール、扉を開けると、昔の「たばこの吸える喫茶店」の赤看板が迎えてくれる同店。ステンドグラスの横にテーブル席が広がり、奥にはカウンター席も。これらの内装や家具、さらに漫画本や食器類のほとんどは、2020年末に閉店した金沢の名物喫茶「珈琲館 禁煙室」から受け継いだものだ。

店主である山口修平さんと加奈さん夫妻は、以前訪れた創業43年の「禁煙室」の閉店を知り、現地への移住も考えて後継者として名乗り出たが、同店の店主・前野さんの提案で自分たちの店を大阪で開くこととなった。

金沢からの移送も自分たちでおこない、約半年かけて大阪の店舗が完成。その熱意の源となったのは「『禁煙室』の店内は『何だ!これは』と驚くほど素敵でしたが、何より前野さん夫妻と地元の方たちが作りだす雰囲気が好きになって」と加奈さん。

また、「喫茶店を文化財」として魅力を感じるという修平さんは、「使い捨てが当たり前になっている現代でも、昔からの店にはまだまだ使える職人さんが作った良い物も多く、そんな喫茶店文化を残していけたらとずっと思っていました」と話す。店名「水鯨」は、喫茶店を絶滅危惧種でもある鯨に例え、水のなかでのびのびと泳げるようにとの思いがこめられている。

メニューは「禁煙室」の名物で、グラスも復元した緑・青・赤の3色がそろう「クリームソーダ」(各600円)ほか、自家焙煎のコーヒーがそろい「水鯨ブレンド」(380円)はブラジル&グァテマラ産の豆によるコクとキレのある苦味が特徴。自家製プリン(400円)や「ナポリタン」(700円)など純喫茶の王道メニューも充実し、朝11時まではモーニングセット(400円~)も登場する。

名喫茶の歴史と歩んでいく新店について「『映える』より、くつろげて人と人がつながる地元に根付いた店になりたいですね」と加奈さん。修平さんは「まだ半分は(「禁煙室」の)お客さんの気分」と笑いつつ、「今後も純喫茶のものを引き継ぎ、展示もできる機会があれば」と意気込む。

営業は朝7時~夜6時(LOは5時)、月・火曜休み。場所は大阪メトロ・阿波座駅より徒歩約7分。

取材・文・写真/塩屋薫

「喫茶 水鯨」

2021年9月9日(木)オープン
場所:大阪市西区川口1-4-19
営業:7:00~18:00(LO17:00) 月・火曜休み

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