アート×自然の人気イベント、美術ライターが勧める攻略法は

2021.9.7 07:15

昨年の『六甲ミーツ・アート 芸術散歩2020』展示風景

(写真6枚)

六甲山上に点在するさまざまな施設を舞台に、2010年からおこなわれている『六甲ミーツ・アート芸術散歩』。12回目を迎える今年は34組の作家を迎え、9月11日より開催。過去11回すべてを取材してきた筆者が、お勧めの見方を伝授するので、よければ参考にしてほしい。

同イベントは12会場からなり、1日で全部を見るのは不可能ではないが、正直かなり難しい。なので、自分なりの優先順位をつけるのが得策だ。

筆者が第1におすすめするのは、「グランドホテル六甲スカイヴィラ」と「風の教会エリア」。ここではアート系NPOの「C.A.P.」がビル1棟を使った大規模な展示をおこなうほか、建築家・安藤忠雄の代表作『風の教会』で束芋の最新作の映像インスタレーションが見られる。まずはここからスタートしたい。

2番目のおすすめは、「六甲高山植物園」から「ROKKO森の音ミュージアム」に至るルート。ここでは、美しい植物や豊かな自然環境を満喫できるのはもちろん、女優・写真家の松田美由紀による写真作品や、ナンセンスなマシン型オブジェで知られる「明和電機」を筆頭に、10組の作家が共演を繰り広げる。植物園からスタートすれば、下り基調で体力的にやさしいのもうれしい所だ。

その先は各自のお好みだが、できるだけ多くの作品を見たいなら、「六甲ガーデンテラスエリア」「旧パルナッソスの休憩小屋」など、4つの会場が密集する山頂方面が良いだろう。もちろん、ほかの会場(「六甲山サイレンスリゾート」「記念碑台」「六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅)」など)でも力のこもった展示を見ることができる。

公式サイトのアクセス欄から地図や時刻表をチェックし、事前に作戦を練ったうえで、同イベントを楽しんでほしい。

文/小吹隆文(美術ライター)

『六甲ミーツ・アート芸術散歩2021』

日程:9月11日(土)~11月23日(火・祝) 会期中無休
 ※ただし六甲サイレンスリゾートのみ、9月13日(月)・27日(月)・10月の毎週月曜休業。
時間:10:00~17:00 ※会場により一部異なります。17:00以降も鑑賞できる作品あり
会場:六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅)、天覧台、六甲サイレンスリゾート(旧六甲山ホテル)、記念碑台(兵庫県六甲山ビジターセンター)、ROKKO森の音ミュージアム(旧六甲オルゴールミュージアム)、六甲高山植物園、旧パルナッソスの休憩小屋、六甲ガーデンテラスエリア、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲有馬ロープウェー 六甲山頂駅、グランドホテル 六甲スカイヴィラ、風の教会エリア
料金:パスポート 大人2500円 小人1000円、
「乗車券付き」大人3870円 小人1840円
   ※9月10日まで前売りパスポート販売中
TEL:078-891-0048(10:00~17:00、六甲ミーツ・アート美術散歩2021インフォメーション)※会期前は平日のみ

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