「飲まずに楽しめる酒文化を」滋賀の酒蔵がカフェをオープン

2021.9.8 07:45

東海道の宿場町・水口宿の街道筋で100年以上営む酒蔵。カフェは直売所奥に併設

(写真5枚)

滋賀県の酒蔵「美冨久酒造」(滋賀県甲賀市)が、自社の酒蔵を改造したカフェ「薫蔵~KAGURA~(かぐら)」を9月3日にオープン。コロナ禍だからこそ、誕生したカフェとなっている。

滋賀県南東部・甲賀市に構える酒蔵、創業105年の「美冨久酒造」。自然界の乳酸菌で醸した伝統の「山廃仕込み」のお酒はもとより、現蔵元・4代目の藤居範行さんが立ち上げた新ブランド「三連星」シリーズも人気で、地元の酒ファンから広く支持されている。

「普段であれば営業で各地を巡っている時期ですが、去年からの緊急事態宣言で難しい状態に。今後を見据えて何かに挑戦なければいけないと考えたときに、兼ねてからの願望だったカフェを実現しようと思いました」と同酒造の藤居さん。資材置き場となっていた築80年の蔵の一角をカフェスペースへとリノベーションした。

「お酒を飲まなくても楽しめるメニューを」と、「美冨久酒造の日本酒の香りが漂う、酒文化の創造空間」をコンセプトにメニューを考案。蔵元で伝わる粕汁と、日本酒用の米・酒米3種を炊いたおにぎりの食べ比べが楽しめる「滋賀ランチプレート」(1200円〜)のほか、甘酒ソフトのパフェや、酒粕のくずもちなどのスイーツがラインアップ。お冷やから調理にまで、酒の仕込み水を使用しているのもポイントだ。

プレオープンは「アテにもなるおかずがたくさん食べられて満足」「酒米のおにぎりは珍しい。お腹いっぱいになる」などと評判も良く、オープン当日は開店からわずか1時間ほどで3種のランチが完売するほど人気となった。

営業時間は11時~16時。緊急事態宣言下のため当面は酒類の提供はなし。JR草津線貴生川駅からバスで約10分、タクシーか車の利用が便利。

取材・文・写真/中河桃子

「薫蔵~KAGURA~」

2021年9月3日(金)オープン
住所:滋賀県甲賀市水口町西林口3-2 冨久酒造 直売所「街道蔵」内
営業:11:00〜16:00(LOランチ14:00、カフェ15:30)
電話:0748-64-9038

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