パラリンピック開会式の演出を担当、ウォーリー木下って?

2021.8.25 17:00

演出家のウォーリー木下(2020年撮影)

(写真1枚)

8月24日に開幕した『東京2020パラリンピック』の開会式の演出が、SNS上で多くの賞賛の声を集めている。これを担当したのが、大阪の劇団・sundayを主宰する劇作家・演出家のウォーリー木下だ。

ウォーリー木下は神戸大学在学中に演劇を始め、1993年にsundayの前進となる「劇団☆世界一団」を結成。ドーナツ型の円形舞台で演じるなど、当時から斬新なアイディアの芝居で注目を集めていた。当初はライトな会話劇を発表していたが、sundayに改名した頃から、劇中に映像や生演奏を取り入れた複合パフォーマンス色の強い世界に移行する。

2003年には、ノンバーバル(セリフのない)パフォーマンスグループ「THE ORIGINAL TEMPO」を結成。自転車からカップラーメンまでを楽器代わりに演奏するユーモアあふれる内容と、プロジェクションマッピングをいち早く取り入れた先鋭的なビジュアルが融合したライブを披露し、世界三大演劇祭『エディンバラ演劇祭』のフリンジ(自由参加)部門で最高峰の五つ星を獲得するなど、国境を超えて高く評価されている。

そして、人気バレーボール漫画の世界を、プロジェクションマッピングで見事に立体化した『ハイキュー!!』(2015年)をきっかけに、「2.5次元モノ」舞台の代表的な演出家のひとりとなったウォーリー。そういった大きな舞台を、年数本レベルで手掛ける一方で、2018年には小説家・いしいしんじを脚本に、関西の障がい者たちと作った舞台『うみのうたごえ』も上演。ここでさまざまな身体に触れた経験が、今回の開会式で大いに生かされたのは間違いないだろう。

卓越したビジュアル・音楽のセンスを武器に、どんな表現も身体もハッピーなムードで包み込んで融合させる、関西の小劇場から20年以上に渡って築き上げたウォーリーの持ち味が、存分に発揮された開会式。SNSでは、「一本の映画を見ているようだ」「こういう開会式が観たかった」などの絶賛の声が続々とあがっている。また、「僕に演劇と創作の楽しさを教えてくれた恩人」とコメントした俳優・須賀健太ら、ウォーリーを知る俳優やスタッフからも、驚きとねぎらいの声が数多く寄せられた。

『東京2020パラリンピック』開幕式は、「NHKプラス」などの動画配信サイトで視聴可能。

文/吉永美和子

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