薬師寺・東塔大修理完了記念「おみくじ」、かわいいと人気急上昇中

2021.8.8 07:15

中川政七商店とコラボした東塔おみくじ、中央が大修理を終えた国宝・東塔

(写真4枚)

約110年ぶりに12年かけて全面解体修理がおこなわれた世界遺産「薬師寺」(奈良市西ノ京町)の国宝である東塔。今年、大修理を完了し、その記念に制作された陶製の「東塔おみくじ」が、かわいいと授与数が増えている。

5月29日から授与がスタートし、約2カ月間で900個以上が授与されたおみくじ(500円)は、工芸生活雑貨をあつかう奈良の老舗「中川政七商店」とのコラボレーションによって実現した。

同寺側のこだわりにより、裳階(もこし/本来の屋根の下にもう一重屋根をかけるかたちで付ける飾り屋根)の大小のバランスがリアルに再現されているのがポイント。ひもを引っ張るとおみくじ箋を取り出せ、東塔の水煙(塔の最上部にある装飾金具)に透かし彫りされた飛天(天人)のイラストとともに、吉凶を伝えてくれる。

「授与を始めて、おみくじ収集家の方がすぐに来られたのですが、動物の形のおみくじは多いけれど、建物の形は珍しいとおっしゃって喜ばれておりました。『へぇこんなのあるんや!』と思っていただき、そこからいろいろ発見して、お寺や奈良が好きになっていただけたらうれしいです」と薬師寺伽藍事務所の橋本敬典さんは話す。

実際、取材中も若い女性が「かわいい」「このおみくじを目当てにお参りしてきた」と次々と授与を求めており、SNSでは実際の東塔と一緒に撮影した写真を公開している人も多い。

東塔おみくじは、薬師寺東僧房の売店にて授与。また現在、東塔初層を一般公開しており、心柱(しんばしら・中心の柱)を拝観できる。拝観料大人1100円ほか。近鉄西ノ京駅から徒歩約1分。

取材・文・写真/いずみゆか

「薬師寺」

住所:奈良県奈良市西ノ京町
時間:8:30〜17:00(受付は〜16:30)
拝観料:大人1100円、中高生700円、小学生300円
電話:0742-33-6001

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