「これで無駄なく食べ切れる…!」大阪の佃煮メーカーの革命

2021.7.28 15:15

瓶のボコっとなった部分がビート

(写真3枚)

トーストに塗るスプレッド類やジャム、佃煮などさまざまな食品の保存に使われる「瓶」。ペースト状のものは、瓶の首部分のカーブのせいですくいにくいということもあるのでは?

そんな瓶をフラットなストレートネックに改良し、「全部きれいに食べきりたい」という消費者の思いに応えた海苔の佃煮メーカー「磯じまん」(本社:大阪市都島区)がSNSで話題に。「これで無駄なく食べ切れる・・・!」「すごい企業努力」「瓶界の革命では」と絶賛される瓶について、広報担当に開発秘話を訊いた。

──「最後までしっかり食べきりたい」というお客さまの要望に全力で応える姿勢に愛を感じました。とても難しいと言われているストレートネック瓶の開発には、どれくらいの期間がかかったのでしょうか?

約2年かかって開発しました。でも実は2017年から販売されてるんですよ。

──そうだったんですね・・・! 開発するうえで難しかった点はありましたか。

ストレート瓶だと製造工程上、ネジ口同士が当たってしまい、破損してしまう恐れがあります。そのため、瓶にネジ口のすぐ下の部分に接触面(ビード)を設けているのですが、そこが破損しないようにするため、厚さや形状の調整に手こずりました。

海苔の佃煮メーカー「磯じまん」(本社:大阪市都島区)

──消毒も難しいようですが・・・。

瓶については瓶のメーカーさまより清潔な状態で届き、エア洗浄の上、カメラで検査、中身の商品を充填し、蓋をして熱殺菌をおこないますが、弊社では特に難しい処理はおこなっていないんですよ。

──瓶メーカーさんとの連携プレーなんですね。ストレートネック瓶になったことで、お客さまの反応は?

「取り出しやすい」「食べ終わった後に分別する際に洗いやすい」などのご意見をいただきました。またツイッター上では、「集めたい」「瓶が欲しいから買う」などの意見もあり、楽しく拝見しております。今回、思わぬかたちでストレート瓶を評価していただいたので、今後の商品開発に役立てていきたいと考えております。

──ストレートネック瓶の商品、使ってみたいです。

お近くのスーパーの瓶詰売場や、弊社が運営しているネットショップ『美味じまん(うまいじまん)』などで購入できます。今回話題にしてもらったストレート瓶の商品「生のり」のほか、ストレート瓶ではないですが、カーブの角度が緩くて取り出しやすい商品(いそマルシェ、のりのり)もあります。ぜひ手に取ってもらえたらうれしいです。

取材・写真/野村真帆

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