オフィス街で手紙付きの風船に遭遇! 突如繋がった縁にほっこり

2021.7.1 07:15

道路の植樹に引っかかって止まった風船

(写真7枚)

大阪・肥後橋にあるオフィスに向かう途中、風に押されて歩道をふわふわと進む風船を発見。「なんだろう?」と思っていたら、コンビニ前の植樹に引っかかって止まったので拾ってみると・・・。

「中津保育園」の住所と電話番号、そして「保育園創立50周年記念に風船を飛ばしました。今年のテーマは『つながる』です。これを見つけてくださった方と、つながることができればと思います」とのメッセージが書かれた封筒が。中には「おてがみください!」と記された手紙とふうせんかずらの種が入っていた。

幼稚園や保育園で風船を飛ばす式典・・・聞いたことはあるけど、実際に出合ったのは初めて。中津から肥後橋の空の旅、近いと言えば近いけど、車通りの多い四つ橋筋を沿ってよく無事に私のもとにやってきてくれたな・・・。これも何かの縁だと思い、「中津保育園」(大阪市北区)に話を訊きました。

封筒にメッセージが書かれていた

7月1日に創立50周年を迎える同園。コロナ禍で地域とのつながりも薄れていたことから、「遠く離れた人ともつながって笑顔の輪が広がっていくように」という願いを込め、6月30日の朝10時頃におこなわれた祝会にて園児たちが風船を100個飛ばしたという(風船と糸は自然にやさしい素材で作成)。

私が訪ねた時点(30日夕方4時頃)で連絡が来たのは3人だったそう。1人は梅田の男性で、工事現場のユンボに乗っていたところに着地。もう1人は府会議員の秘書の女性が天王寺で拾ったとか。そして残る1人が記者で取材までやってくるとは・・・同園の50年ではじめての風船飛ばしは、なかなか濃い出会いとなったようだ。

風船100個を飛ばす園児たち(写真提供:中津保育園)

梅谷通代園長は「子どもたちと『世界の人たちと笑顔の輪、ハッピーの輪でつながりますように!』って世界を目指して飛ばしたんですけど、種が重かったのか・・・全部大阪でしたね(笑)。でもこのような感じでつながることができるなんて。本当にうれしいです」と感激した様子だった。

手紙を書いたのは、5才児クラス「ばら組」の園児たち。風船を拾った報告とともにお返しの手紙を渡すと、園児たちは「風船どうやって拾ったん?」「すごいな!」「何色の風船やった?」「種、食べたらアカンで!」など大興奮。

園のシンボルである白馬とぶどうがデザインされた正門の前にて、梅谷通代園長(右)と先生たち(30日・中津保育園)

「どんどん行事が縮小されるなか、みんな今日のことを本当に楽しみにしていたんです。こうやって風船を飛ばすことで、知らない誰かと心の交流を築けてつながることができたことは、子どもたちの喜びになったと思います」と、梅谷園長。突如繋がった園児たちとの縁に、拾った私も月末の仕事で疲弊していた心がほっこりしたのだった。

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