セクシャリティがテーマの写真家、新たな一面で魅せる展示

2021.6.15 06:15

《赤い革のコートを着ている》2002 年 (C)Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

(写真6枚)

写真家・鷹野隆大の、美術館における初の大規模個展『鷹野隆大 毎日写真 1999-2021』が、6月29日より「国立国際美術館」(大阪市北区)で開催される。

1994年より写真家としての活動を開始した鷹野は、2006年に写真集『IN MY ROOM』で木村伊兵衛写真賞(主催:朝日新聞社)を受賞。本作は、人間の性における二項対立(女か男か、ホモセクシャルかヘテロセクシャルかなど)の狭間にある曖昧なものをテーマにしており、その鮮烈なイメージが大きな反響を巻き起こした。

また、2014年に「愛知県美術館」でおこなわれた企画展『これからの写真』では、鷹野の作品がわいせつだとして愛知県警が撤去を求め、作品の一部を布で隠して展示する事態に発展。「芸術かわいせつか」を巡り一大論争となったので、今でも当時のイメージで彼を捉えている人が多いのではないか。だとすれば今回の展覧会は、彼の偏ったイメージを改める絶好の機会となるだろう。

本展では、鷹野が1998年から毎日欠かさず続けているプロジェクト『毎日写真』を中心に、ジェンダーやセクシャリティ系の出世作に加え、日本の無秩序な街並みを捉えたものや、東日本大震災を契機に始まった「影のシリーズ」など、今まで大々的に発表されてきた彼の雰囲気とは違った作風の作品も含む、約130点が時系列で展示される。

また、観客が自分の影を撮影できる体験型コーナーも設けられているので、そちらもぜひ試してみたい。期間は6月29日から9月23日まで、一般1200円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『鷹野隆大 毎日写真 1999-2021』

日時:6月29日(火)~9月23日(木・祝) 月曜休 ※8/9(月・休)・9/20(月・祝)は開館、8/10(火)休館。
時間:10:00~17:00、金土曜~21:00 ※入場は閉館30分前まで。
会場:国立国際美術館 大阪市北区中之島4-2-55
料金:一般1200円 大学生700円 ※金土曜17:00~21:00は、一般1000円 大学生600円
電話:06-6447-4680(代)

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