春を代表する日本の花が織りなす、関西の絶景

2021.4.17 09:15

岡寺の石楠花は大ぶりの花付きで迫力たっぷり

(写真4枚)

春は花が咲いては散り、また次の花が咲いては散り・・・グラデーションのように咲く花が美しい季節。今週末(4月17・18日)からは日本らしい気品あふれる花が徐々に見頃を迎えそう。おすすめのスポット3カ所をご紹介。

参道の両脇をピンクの大輪の花が埋め尽くす

日本最初の厄除け観音霊場として信仰を集める奈良・明日香村。その地にある「岡寺」は現在、仁王門周辺や本堂へ続く階段などに、アズマシャクヤゲや西洋シャクナゲなど合計約3千株のシャクナゲが華やかに咲き始め、4月17日から4月末までにかけて見頃を迎えます。

特に奥の院に続く山道は「石楠花の道」と呼ばれ、両側の斜面が花のピンク一色に染まり、心の厄も払えそうな絶景が広がります。春の特別拝観も開催中で、普段は非公開の本堂内々陣御扉を特別開扉され、日本最大の塑像、本尊如意輪観音菩薩像(重要文化財)も間近で拝観できます。

さらに、今回は修復を終えたばかりの如来荒神像も特別公開。ほかにもさまざまな寺宝をあわせて拝観できる貴重な機会。特別拝観は6月30日まで。

満開時、才ノ神の藤棚は紫色で覆い尽くされる

祠を包み込むように紫色の花の房がたわわに

京都・福知山市にあり、旅の安全を守る道祖神で安産の神としても信仰される「才ノ神(さいのかみ)」の小さな祠がある「才ノ神の藤公園」。その祠を守るように四方に広がる6株のヤマフジは、もともとこの地に自生していたもので、樹齢は推定約1200年だとか。

毎年春には約30メートル四方の藤棚に30〜40センチの花房が垂れ下がり、その美しさと甘い香りにうっとりとさせられます。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から『藤まつり』の中止は決定しているものの、見学は可能。

4月下旬から咲き始め、ゴールデンウィーク明けの5月10日前後が見頃になりそう。「才ノ神の藤公園」に向かう途中にあるもうひとつのフジの名所「普門寺」では、野田フジと白フジも見られます。

ハマダイコン群生地では盛りの頃には一面真っ白に

竹生島をバックに広がるハマダイコンの花霞

琵琶湖西岸、滋賀・高島市の今津からマキノへと続く湖岸道路を走りながら琵琶湖畔を望むと広がっているのがハマダイコンの花畑。ハマダイコンとはダイコンが野生化したもので、主に海岸や河川敷で白い花を咲かせます。

花自体はとても小さく、白い花弁の先端はよく見るとほんのりと紫色。それが同時にたくさん咲くことで辺り一面が真っ白になり、琵琶湖を背にして風に触れる様子に心が和みます。現在は3分咲きで、満開は4月23日前後、その後4月末までは楽しめそう。

花見に訪れるなら、広い範囲で集まって咲いている今津町浜分〜桂浜園地付近がおすすめ。湖畔を散歩するも良し、サイクリングするも良し、絶好の季節ですよ。

今回ご紹介したスポットのほかにも関西の花の名所はまだまだたくさん! 好評発売中の『関西・花のおでかけ』をぜひチェックして。今年は気候が暖かく、全体的に開花時期がやや早まっている模様。開花状況をチェックしてお出かけください。

「関西 花のお出かけ」

「岡寺」
住所:奈良県高市郡明日香村岡806
時間:8:30〜17:00(10分前最終受付)
拝観料:400円
電話:0744-54-2007

「才ノ神の藤公園」
住所:京都府福知山市大江町南有路
時間:見学自由
電話:0773-56-1102(福知山市役所大江支所)

「ハマダイコン群生地」
住所:滋賀県高島市今津町桂〜浜分
時間:見学自由
電話:0740-33-7101(びわ湖高島観光協会)


「関西 花のお出かけ」
1100円(京阪神エルマガジン社)

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