なんとビーチサンダル発祥の地は神戸、市をあげて復活を応援

2021.3.17 18:15

TSUKUMO製ビーチサンダルのサンプル。神戸タータン柄など、バラエティ豊富だ(3月12日・神戸市役所)

(写真7枚)

一度は途絶えた国産ビーチサンダルの製造を復活させた「TSUKUMO(つくも)」(本社:東京都台東区、代表:中島広行)が、ビーチサンダル発祥の地・神戸市長田区と事業連携協定を締結。デザインコンテストと、長田区オリジナルデザインのビーチサンダル制作が実施される。

「実はビーチサンダル発祥の地・神戸市長田区」

長田区は明治時代後期からゴム工業がさかんで、タイヤや工業用ベルト、はきものなどに利用されていた。そうした製品のひとつとして、ビーチサンダルが1950年代に世界で初めてこの地で誕生。その後世界に広がり、1962年の最盛期には日本全体で年間1億足を輸出していたという。

しかし海水浴客の減少や生産拠点の海外移転などで、時代とともに出荷量が減少していたところに、1995年の阪神淡路大震災が町を襲う。多くの工場が被災し、国産のビーチサンダルが途絶えていった。

そんななか、前職で海外製ビーチサンダルの小売を扱っていた中島広行さんが、「国内でもう一度ビーチサンダルを製造できれば、マーケットがあるのではないか」と、2013年に「TSUKUMO」を創業。設備の残る工場を探し、長田区を中心にすべての製造工程を兵庫県でおこなう、国産のビーチサンダルが復活した。

「国産ビーチサンダルの復活を長田区も応援」

一方、今も残る「震災の被害が大きかった地域」というイメージを大切に語り継ぎながらも、違った切り口でイメージ向上を図りたいと考えていた長田区。「ビーチサンダル発祥の地」のブランディングや地場産業の活性化を視野に入れ、今回の連携となった。

まずは、長田区に在住、在学、在勤、通所する障害者からサンダルの台の部分のデザインを募集する「ビーチサンダルデザインコンテスト」を実施。受賞3作品が商品化され、区内のショッピングセンターなどで販売される。

さらに、長田区へ2020年に移住し制作活動をおこなう抽象画家・CBA(シーバ)さんがデザインした、長田区オリジナルビーチサンダルをクラウドファンディングで販売。CBAさんは、フランクミュラーのショーウィンドウでの作品展示やABAHOUSEとのコラボなど、海外で高く評価されるアーティストだ。

国産へのこだわりについてTUKUMOの中島さんは、「一度なくなったものは復活が難しいという危機感が一番の理由。また『来月のイベントで販売したい』といった需要もあり、国産なら短い納期や小ロットに対応できる」と説明した。

今後は、ビーチサンダルの工場見学や、8月3日の「ビーチサンダルの日(8をBに見立て、8と3でビーサン)」に合わせたイベントも企画する予定。これからさまざまな仕掛けで、「ビーチサンダルのまち・長田」が知られるようになりそうだ。

ビーチサンダルコンテストの応募期間は4月16日まで、クラウドファンディングは4月上旬に開始し、支援者の手元には夏前にビーチサンダルが届く予定。いずれも詳細は神戸市の公式サイトにて。

取材・文・写真/合楽仁美

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