京都・大阪間の淀川を船で移動、万博へ向け令和3年度に予算

2021.2.19 17:15

定例会見でのフリップより「ポストコロナの大阪の再生・成長に向けた取組みの加速」(2月18日・大阪府庁)

(写真3枚)

大阪府が2月18日に実施した定例会見で、令和3年度の当初予算案を説明。そのなかで、夢洲のあるベイエリアから京都方面に船で移動できる舟運事業「淀川大堰閘門(おおぜきこうもん)設置事業」を、『2025年大阪・関西万博』までに強化されることが分かった。

JR新大阪駅の南東近くに位置し、上水道や工業用水道の供給を目的に設置されている「淀川大堰」。この事業は、水位の違う河川の間にある大堰に、船を上下させる装置「閘門」を設置して船の行き来を可能にするものだ。

吉村洋文知事は、「閘門を設置すればある程度の船がそのまま北上でき、京都の南部エリアまで行けるんじゃないか。また京都からも、万博やIR(統合型リゾート施設)のある夢洲まで淀川を使って行ける」と説明。

これまでも緊急用送路として幾度となく計画に上がっていた事業だが、「ベイエリアと内陸部をつなぐことが、大阪の成長に重要。国と協力しながら、万博に関連するものとして2025年までに船舶が航行できるようにしたい」と、より具体的に整備計画の目標を語った。

さらに、観光名所に観光客を誘致する拠点として「中之島GATEターミナル整備事業」も万博開催までに完成の計画。吉村知事は、「セーヌ川など大都市の河は活用され、世界的にベイエリアは価値が高い。中之島や大川、道頓堀などはもっと舟運を活用し、府民の方たちも河から神戸や瀬戸内海などに出られ、可能性は非常に高い」と期待した。

取材・文・写真/岡田由佳子

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