エコカーに注力の神戸市、市長公用車も燃料電池自動車へ

市長公用車の候補に挙がっているFCVは、トヨタ「MIRAI」とホンダ「クラリティ FUEL CELL」(提供:神戸市)
阪神淡路大震災の発生から26年。大災害に備える神戸市は、電気自動車を活用した「災害時給電サイクル」を構築し、運用を開始。また、市長の公用車に環境保全を考慮した「燃料電池自動車(FCV)」の導入を決めたと1月14日の市長定例会見で発表された。
神戸市が構築した同サイクルでは、協定を結んだ電気自動車(EV)が避難所へ電力を供給することとし、その充電拠点としてポートアイランドの「港島クリーンセンター」を活用。
電気自動車1台で携帯電話4000台分、500ワットの電気ストーブ80時間分の給電ができるといい、市と協定を結んだトヨタ、日産、三菱の販売店から、最大約150台が提供される。
「港島クリーンセンター」はごみ焼却時の火力を利用して発電をおこなうごみ焼却施設で、年間発電量は3万世帯分の消費電力に相当。
避難所となる体育館や公民館は、非常用の自家発電設備がないケースが多いが、同センターでは停電時も自力で再稼働できるため、災害時の給電に適しており、電気自動車の充電設備も4基新設して運用に備えている。
また同じエコカーのなかでも、水素を充填して水と化学反応させた際に発生する電気で走る「燃料電池自動車(FCV)」が、2021年度から市長公用車として導入が決定。
現在の公用車・トヨタ「クラウン」のリース契約が6月に満了するため、トヨタ「MIRAI」(710万円~)か、ホンダ「クラリティ FUEL CELL」(783万円〜)のどちらかを登用するという。
会見で、「空港島に液体水素の荷揚げ設備を作るなど、水素エネルギー利活用の取り組みをしている神戸市として、以前からFCVを普及させたいと思っていた」と話した久元喜造神戸市長。
走行距離は電気自動車より長く、二酸化炭素の排出はゼロ(または少量)で、購入には国から補助金が出ることから、「必要経費もさほど変わらないので、導入する意義があるのではないか」と話した。
首長の公用車といえば、兵庫県の井戸敏三知事が最高級車の「センチュリー」を公用車としている話題が記憶に新しいが、それについては「公用車は各自治体の判断で導入するものなので、私から申し上げることはない」とノーコメントだった。
なお、現在2021年度の予算を策定中の神戸市だが、FCVの普及を促進するため、国の補助金に加えて市独自で補助を上乗せできないか検討しているという。
取材・文・写真/合楽仁美
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