芦田愛菜の主演映画「演技が適確だからこそ、意図しないものを」

2020.10.11 20:15

『まほろ駅前多田便利軒』『セトウツミ』『光』なども手掛けた、大森監督

(写真5枚)

新興宗教に深く傾倒していく両親を持つ15歳の少女の、心の揺らぎ・・・。女優・芦田愛菜が6年ぶりに主演を果たす映画『星の子』が、10月9日から公開される。

黒木華、樹木希林が出演した『日々是好日』、長澤まさみ主演の『Mother マザー』が今年公開されるなど、充実した仕事が続く大森立嗣監督による新作だ。来阪した監督に、芦田愛菜を通じて映画を通じて描きたかったことや作品への思いを訊いた。

取材・文/春岡勇二

「社会の道徳に汚される前の自由さを持っている人間が好き」

──原作を手にされたのはいつでしたか?

『日日是好日』(18年)の撮影に入る前に、『日日是好日』のプロデューサーから手渡されました。主人公の、15歳の少女の心がゆらゆらと揺れているのが面白かったですね。

──そのときはもう映画化される前提だったのでしょうか?

いや、そうはっきり言われていたわけではなかったですが、プロデューサーから「読んでみて」って渡されたら、そういうこともあるかってことですから。読んで、映画化されるのなら自分がやりたいと思いました。

主人公・ちひろを演じる芦田愛菜 ©️2020「星の子」製作委員会
主人公・ちひろを演じる芦田愛菜。(C)2020「星の子」製作委員会

──少女の心がゆらゆら揺れているのを撮りたいと・・・。

そうです。そこに惹かれました。

──監督の最近の作品を振り返ると、『日日是好日』のあと、『タロウのバカ』(19年)と『Mother マザー』(20年)を撮られて本作になるわけですが、この2本は10代の少年の、家族や社会への揺れる思いが題材になっています。監督のなかにいまこの題材を撮っておきたいという気持ちがあるのでしょうか。

いや、このあたりの流れは偶然です。『タロウ〜』の脚本はずいぶん前からあって、このタイミングで撮れたというだけで。『マザー』もかなり脚本が出来上がってからの参加でしたから。ただ、これまでもずっと社会の外側にいる人間を描いてきましたし、10代のまだ社会に染まる前の、社会の道徳に汚される前の自由さを持っている人間が好きで、興味はずっとあります。

──映画化が決まった段階で、芦田愛菜さんの主演は決まっていたのですか?

決まってなかったです。脚本が出来上がって、さてどうするかって感じでした。オーディションで選ぼうという話もあったのですが、役柄から考えて、これは芦田さんだろうっていう思いがあって、ダメもとでオファーしてみようってことになったんです。そうしたら「やります」ってお返事をいただいて。

──芦田さんの主演が決まったとき、監督はどう思われました?

前々作、前作と、まったく演技経験のない男の子を主演に映画を作ってきて、それはそれで面白かったんですが、今度は国民の誰もが知る、10代にして大女優の雰囲気がある人を主演に撮るのかって、その振れ幅を考えるとすごいなって、自分自身でも思いましたね(笑)。

映画『星の子』

2020年10月9日(金)公開
監督・脚本:大森立嗣
出演:芦田愛菜、岡⽥将⽣、黒木華、永瀬正敏、原⽥知世
配給:東京テアトル、ヨアケ

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