江戸時代の絵画史が一変!? 奇才の画家ら、集結の展覧会

2020.9.13 10:15

葛飾北斎《東町祭屋台天井絵 龍図》小布施町東町自治会蔵(北斎館寄託) 展示期間:全会期

(写真4枚)

江戸時代の絵画史に一石を投じる展覧会が9月12日から開催されている。「あべのハルカス美術館」(大阪市阿倍野区)の『奇才-江戸絵画の冒険者たち-』だ。

本展は、江戸時代の絵画を従来の定説ではなく「奇」の系譜から読み直す。いや、「奇」の追求こそ江戸絵画の主流だったのではないかと考えたもの。

かつて江戸時代の絵画は流派ごとに語るのが普通で、各流派の様式からはみ出した者は異端とされてきた。しかし1960年代末頃から異端の画家たちを「奇想の系譜」として見直す動きが出てきた。

彼らの斬新で自由な発想、既成概念を打ち破る表現を積極的に評価するようになったのだ。また1970年代から全国各地に美術館・博物館が新設されると、郷土に埋もれた個性的な画家たちが次々に発掘され、現在に至っている。

蠣崎波響《御味方蝦夷図 イトコイ》函館市中央図書館蔵 展示期間:9/12~10/11

本展では、京都・大坂・江戸の三都はもちろん、諸国で活躍した奇才も含めた35作家が集結。たとえば、国際的に評価の高い作家として、伊藤若冲、長澤蘆雪、曽我蕭白、歌川国芳がおり、三都以外の作家では、松前(北海道)の蠣崎波響、長崎で生まれ鳥取で活躍した片山楊谷などがいる。

また、従来の説ではメインストリームの作家である俵屋宗達、尾形光琳、円山応挙を、あえて「奇」の作家として再解釈しているのも斬新だ。彼らの研究がさらに進めば、江戸時代の絵画史は塗り替えられるかもしれない。その意味で本展にかかる期待は大きい。期間は11月8日まで、料金は一般1400円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『奇才-江戸絵画の冒険者たち-』

期間:2020年9月12日(土)~11月8日(日)※9/28、10/12・26休館、会期中に展示替えあり
時間:10:00~20:00(月土日祝は~18:00)※入館は閉館30分前まで
会場:あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F)
料金:一般1400円、大高生1000円、中小生500円
電話:06-4399-9050

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