館長頑張って…!大阪の昆虫館による「論文ができるまで」話題

2020.7.15 20:15

1枚目:姿勢を正して論文を書いているところ(しかし打たれている文字は…)

(写真5枚)

「箕面公園昆虫館」(大阪府箕面市)が10日、「昆虫化石展の論文パネルの解説として『ろんぶんができるまで』パネルを作りました【館長】」というツイートを投稿。その応援せざるを得ない内容に、1.9万リツイート、5.4万いいねが付くなど話題となっている。

「論文を書く」から「論文が受理される」までの館長の様子を4コマ漫画のように表したこのツイート。「明日か明後日くらいから本気出す」と言いながらもPCの前に座る館長が、共著の博士に赤字いっぱいの直しをもらって泣いていたり、ようやく受理され蝶に話しかけたり・・・。

クスっとしつつも、学者さんって大変なんだなぁと実感する内容となっており、SNSでは館長を応援、励ます声のほか、「論文を書いていた頃を思い出しました」「だいたいこんな感じ(笑)」など同じ分野出身の人が共感する様子も。このツイートを投稿した経緯を、館長の中峰空さんに聞きました。

──館長さん、あのツイートはどういう意図が?

このパネルは、「小さな捕食者の隠された多様性」という論文パネルの補足資料として作ったものです。論文の内容は中生代白亜紀の約9900万年前のミャンマー北部産琥珀から、アミメカゲロウ目トガマムシ科トゲズネトガマムシ亜科(新称)の昆虫4新属7新種を記載、分類したというもので・・・。

館内に展示されている論文とパネル

──ちょ、ちょっと待ってください! 急に難しくてびっくりしました・・・。あのツイートはその難しそうな論文を書いている過程だったんですね。

いやあ、まさかあんなにウケるとは思わなくてびっくりです。実は昨年、中学校から昆虫館の仕事について教えて欲しいと言われたので、特別授業で、2枚目のコメントが入りすぎて落ち込んでいるシーンと3枚目の屋上で泣いているシーンの写真を使ったんですが、全然ウケなくて!! 渾身のネタだったので、ショックを受けていたんです・・・。

2枚目:共著の博士に読んで直しをもらうところ
3枚目:同じ分野の研究者に査読してもらうも厳しいコメントに屋上で泣いてしまうところ

──中学生にはそのユニークさ、伝わらなかったんですね。

はい・・・。でもそれから1年くらい経ったので、思いつきで1枚目と4枚目を足して撮影し、パネルを作成したらツイッター界ではウケました。良かったです(笑)。

──論文ができるまでの流れがユニークに知ることができて良いですね! この何十倍も大変なのでしょうけど・・・。

そうですね。論文を書くのは本当に大変なんですが、それをそのままダイレクトに伝えても見る方にとっては関係ないので。小ネタにしようと思って思いつきでこのパネルを作りました。

4枚目:論文が無事受理された館長

──箕面公園昆虫館では、ほかにもユニークなツイートや企画展をしていますね。

昆虫の姿を伝えるのはもちろんですが、分かりやすいように昆虫とお菓子の箱を一緒に展示したり、昆虫のことを楽しく知れる工夫をしています。昆虫の研究の世界のことを、これを機に多くの方々に知ってもらえたらと思います。

なかなか知らない昆虫の論文の世界。こうしてユニークに伝えてくれるだけで、距離がグッと近くなりますね。7月8日から同館ではミニ企画展『昆虫化石展』が開催されており、このパネルと論文も展示されているとのことです。

取材・文/小田切萌

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