未曾有の事態でどうする?関西の劇場の挑戦「E9」の場合

2020.6.14 21:15

2019年6月にオープンした「THEATRE E9 KYOTO」の外観

(写真5枚)

「コロナ禍で感じた、重要なのは人との関係性」

では、コロナをきっかけに演劇の形も大きく変わるのか?と頭をよぎるが、「いや、そんなに変わらないかも」とあごう。「というのも今回の騒動で、改めて思ったのは『人との関係って大事だなあ』という、すごく初歩的なことなんです。逆に基本に戻ってる」と話す。

茂山がこれを「文明」と「文化」の対比で紹介し、「文明は社会を便利にする一方で、人間関係を遠くして、さびしくしてしまう。そのときに『もう少し他人に近づきましょうよ』とうながしたり、さびしさを癒やすのが、文化の役目です。文明も大事だけど、もっと大事なことはないかな? と言い続けるのが基本であり、それを作るのが芸人の生きざま」と説明する。

ZOOMによるリモートインタビューに応じたあごうさとし(下段左)と茂山あきら(下段右) (5月19日)
ZOOMによるリモートインタビューに応じたあごうさとし(下段左)と茂山あきら(下段右) (5月19日)

経済もまわらない状況下で「文化はいらない」という言説もあるが、「私の基本的な考えとしては、文化に裏打ちされてない人間の行為なんてありえない」とあごうは強く訴える。

「人が何を美しいと思い、何に苦しみ、何が欲しいと思うのか。その背景には必ず文化があり、社会生活に反映されていくんです。その背景が豊かであれば、表に出てくるものも豊かになるし、貧相であれば貧相なものしか出てこなくなる」とも。

文化のなかでも、2000年以上に渡って文明とバランスを取りながら生き残ってきた演劇という表現。コロナ禍がさらなる変革のきっかけになるかどうかは、これから答えが出るだろう。茂山は「変わるようで変わらないんだけど、変わらないようで変わる。そういう堂々めぐりを、しばらくやっていくことになるんじゃないでしょうかね」と冷静に話した。

「THEATRE E9 KYOTO(シアター イーナイン 京都)」

電話:075-661-2515(10:00〜18:00)
住所:京都市南区東九条南河原町9-1

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