学生やバンドマンに愛された京都の居酒屋が閉店、後継者を募集

「地球屋」店内。アングラな雰囲気がサブカルチャー好きに支持され、芸大・美大系の学生も多かった(写真提供:木村美都さん)
壁一面のポスターやフライヤー、マジックで堂々と書かれた落書き、割り箸で栓を抜く瓶ビール・・・など、独特な空間で知られる居酒屋「地球屋」(京都市下京区)が4月6日、45年の歴史に幕を下ろし閉店。現在、後継者を募集している。
京都・河原町で1975年から続く同店は、安価で飲食でき(名物のデカ盛り皿うどんが1番高くて600円、3000円あれば満足できる)、料理の量も多いことから学生を中心に愛され、なかには「新歓コンパや打ち上げは地球屋」と代々受け継がれているサークルも少なくはない。
そのほか、「文化人の溜まり場」としてバンドマンや劇団員なども多く通っており、彼らによる演劇やライブのフライヤーやポートレートなどがびっしり貼り巡らされた壁や天井が特徴的。近年は海外観光客も多く、店名の通りまさに異世界な空間だった。
カオスだけどあたたかくて居心地が良い。そんな雰囲気を求め、大学卒業後も「京都に来たら地球屋」と通い続けるファンも多く、京都で学生時代を過ごした人にとっては思い出の場所だったのだが、突然の閉店の知らせ。
同店で約40年に渡って店に立ち続けてきた3代目店主の浅野さん(72)は、「今年3月ごろから新型コロナウイルスの影響もありまして、お客さんも来られなくなってしまいました。もう年齢的にもしんどいので急ですが、これをきっかけに辞めることにしました」と閉店に至った経緯を話す。
SNSでは閉店を知ったかつての客らが、「文化の溜まり場がひとつ消えちまった」「京都のどこかで呑もうと考えたときの選択肢から地球屋が消えたの、とてもつらい」「あの雰囲気は半永久的に残すべき」などと惜しむ声が多数あがった。
それを受け、「消せない熱き想いを託したい」と唯一無二の思い出が詰まった店を今後も残すため、後継者を探すことを決意。5月上旬、店頭に後継者募集の張り紙を掲出した。浅野さんは「コロナもあって難しいと思うが、誰かいい方がいらっしゃればうれしい」と話す。
4代目店主はメール(mikuni.kimura@gmail.com)にて募集中(担当:木村美都さん)。後日面接を予定している。
取材・文/野村真帆
「地球屋」
住所:京都市下京区四条河原町下ル三筋目東入ル
問い合わせ:mikuni.kimura@gmail.com
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