学生サークル、神戸・映画館支援のためにオンライン上映

2020.5.6 17:00

4月15日から休業している「元町映画館」、現在は5月31日まで休館を延長

(写真6枚)

新型コロナウイルスの影響で経営打撃を受けているミニシアターに向けて、全国的に広がる支援運動。関西在住の学生を中心としたサークル「映画チア部」が、「元町映画館」(神戸市中央区)支援のためオンライン上映会を5月9日・10日に開催する。

「元町映画館」にあつまる学生たちが、同館の上映作品を応援したいという思いから2015年に結成した「映画チア部」。宣伝活動をはじめ、上映イベントの企画開催、さらに他劇場でおこなわれる舞台挨拶のレポートをサイト掲載するなど、関西映画界の盛り上げにひと役買ってきた。

今回企画された『チアシアターオンライン』は、4月15日より休業している「元町映画館」の支援のために実施。部員たちが監督らに直談判し、松居大悟監督の作品をシークレット上映するほか、宮崎大祐監督作『現代の海賊と女』、上村奈帆監督作『決別』の作品が決まった。部員と監督によるトークショーも配信予定だ。

さらに、今回は映画チア部の面々が2019年に制作した『KOBE OF THE DEAD』も上映。実は映画祭に出品したものの、新型コロナウイルスのため上映予定だった映画祭が中止することで鑑賞機会を失っていたそう。

サークルの代表をつとめる高橋佳乃子さんは活動を通して、「以前までの私たちは、やりたいこと=できることでしたが、元町映画館にかかわるようになり、実現可能かどうか分からなくても、まず行動してみるようになりました。観客として作品を観るだけではなく、人に観せることの楽しさを知り、この映画館での出会いや経験は大きな財産です」と話す。

「元町映画館」の林未来支配人は、「何も聞いていなかったので、本当にびっくりしました」と驚く。さらに、「部員たちは自分の子どものような存在。放任主義でほったらかして育ててきましたが、思いがけない親孝行をしてくれた気分で感激しています」と喜びをかみしめた。

高橋さんは、今後の活動について「私たちは映画のプロではないので、できることは限られています。今はミニシアターの支援運動、過去作の無料公開、在宅映画の制作などがたくさんありますが、一方で、映画ファンのなかには『把握しきれない』という声もあがっています。それらを集約して発信していきたい」と、さまざまなアプローチで支援を続けていくという。

『チアシアターオンライン』は5月9日、10日の14時、16時からスタート。AプログラムとBプログラムがあり、各1000円〜。収益の一部が元町映画館の支援にあてられる。チケットの販売は「PassMarket」で5月9日正午まで。

「元町映画館」
住所:神戸市中央区元町通4−1-12
電話:078-366-2636

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