評論家鼎談、外国語映画19年下半期ベストと20年注目作は?

『ジョーカー』(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics
「シティハンターは超掘り出し物」(田辺)
斉藤「あとさ、チャン・イーモウ監督の『SHADOW/影武者』は超面白かったよ! 史実に頼るばかりじゃなくって、こういうバカをやってくれないと武侠モノじゃない。その点、伝奇物語的なストーリーをきちんと進めながらも、これぞというところで見事にバカをやってくれるチャン・イーモウはやっぱりあなどれない」
春岡「個人戦というより、団体戦のイメージが強かったよな。武侠モノだともっと個人戦の方が多いけど、そこが良かった。舞踊のような動きとか」
斉藤「『相手の剣が剛なら、こっちは柔だ』っていって女舞でやったりね。全体の色調を墨絵風にグレーディングしたりするケレンも活きてるし」

田辺「『シティハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』はどうでした? 『世界の果てまでヒャッハー!』のフィリップ・ラショーが監督・主演ですけど、超掘り出し物。原作のことも大好きかつ、自身の作家性もちゃんと出ていますね」
斉藤「リュック・ベッソンが作ってるような泥臭いコメディとは全然違うよな! 俺も『大丈夫かいな』と思ったけど、まあ、ラショーは才人だしなと観てみたら、大傑作。本人がまず男前だし、ちゃんと冴羽僚に見える。一番尊敬しているのはフランシス・ヴェヴェールって言っているから、わりと本格的なコメディが好きなんだろうね」
田辺「日本ではなかなかコメディにできないネタもたくさんあって」
斉藤「そうそう、とことん下ネタ。下ネタやけど、どこかスマートやねん。2019年最大のめっけもん」
春岡「真逆だけど、ちょっと真面目なところだと『存在のない子供達』は一応触れておく。子どもが親を告発するんだよね。映画祭に多そうな作品ではあるが」
斉藤「あと、タルベーラの弟子フー・ポーの映画『象は静かに座っている』もね。上映時間が4時間もあるし、確かに冗長ではあるんだけど、バサッと切ってしまうと全体のバランスが崩れるんだよね。それと『ラスト・ムービースター』ね。バート・レイノルズが小さい田舎町の映画祭に呼ばれてイヤな思いするけど、最後にはほんわかっていうお定まりの映画。で、バート・レイノルズに捧げる映画なのよ。ロバート・レッドフォードの『さらば愛しきアウトロー』とあわせて70年代大スターの最後の映画だね」
田辺「いろいろしゃべりましたが、やっぱり1位は『ジョーカー』ですかね」
春岡「まぁ、そこはしょうがないよね」
斉藤「『ジョーカー』は仕方ないよ。ちなみに、2019年のベスト1は『スパイダーマン:スパイダーバース』ですよ」
田辺「それに異論は無い! トータルで言うと『スパイダーマン:スパイダーバース』だけど、下半期と言うことになると『ジョーカー』だなぁ。ほかにあげるなら? 僕が好きなのは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』」
春岡「じゃ、俺は『永遠の門 ゴッホの見た未来』」
斉藤「なんにしようかなぁ。でも『ブラインドスポッティング』かな」

田辺「ちなみに2020年の話題なんですけど、もう公開中にはなっていますが『ミッドサマー』。アリ・アスターは今、追っておくべき監督ですよ。早くも今年のベスト級で、ヒロインのフローレンス・ピューは、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされて、あと2019年の『ファイティング・ファミリー』も名演でしたし、これからさらに期待ですよね」
斉藤「『ファイティング・ファミリー』はロック様の映画かと思ったら全然違った。彼女の映画だったよな。2020年公開『ブラック・ウィドウ』のスカーレット(・ヨハンソン)の相方役に抜擢されたらしい」
田辺「今、この子が外国の注目の俳優ですね」
斉藤「で、『ミッドサマー』はお話と音楽と画面がずっとグルーヴィーなのよね。全部計算されて、監督のなかにできている」
田辺「しかも、大きい広い場所で撮影を全て完結させているんですよね」
春岡「その閉鎖性をちゃんと立てないとダメだから、すごく良く出来ているね」
田辺「『ミッドサマー』は今年の上半期のベストに入れておきたいですね」
斉藤「前作『ヘレディタリー/継承』は僕の年間ベストだったし、いま一番注目すべき監督なのは間違いない!」
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