古典落語で愛される大工さん展、神戸で開催

2020.1.11 08:00

印半纏

(写真8枚)

日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」(神戸市中央区熊内町)にて、1月11日より、江戸から明治大正にかけての「大工さん」に焦点をあてた展覧会「大工さん展 近世の職人文化とその伝統」が開催される。

同館は、1610年(慶長15年)、初代・竹中藤兵衛正高(たけなか とうべえ まさたか)が名古屋で創業し、現在、大手総合建設会社(ゼネコン)として知られる株式会社竹中工務店(本社:大阪府大阪市)が運営。特徴として、大工道具を収集・保存し、後世に伝えていくことを目的とした常設展示が充実している。

人々が親しみを込めて「大工さん」と呼んでいた時代劇や落語の世界でもおなじみの職人「大工」。『粗忽長屋』等の古典落語に登場する代表的人物「熊さん(熊五郎)」、「八つぁん(八五郎)」の職業も「大工」が多く、おっちょこちょいで、人情味あふれるキャラクターだ。

大工熊さんのイメージイラスト

本展では、そんな古典落語の舞台である江戸、明治、大正期の道具類をはじめとした、民俗・文献・映像資料を展示。当時の大工さんの衣食住といった暮らしぶりや仕事の姿を史実に基づいて知ることができる。

また、音声だけではイメージにしにくい「落語の中の大工さん」をより視覚的に楽しめるよう、神戸芸術工科大学とコラボして製作したイラスト展示や同館製作のオリジナル落語(小噺)をアニメーションにした作品の上映も。

本展は、神戸市立博物館の特別展『建築と社会の年代記 ―竹中工務店400年の歩み―』との連動企画。会期中の土曜日、日曜日、祝日のみ、両館をつなぐ無料バスが特別運行する。また、両展の相互割引も実施(半券1枚につき、1名割引適用)。会期は、2020年1月11日から3月1日まで。料金は、一般500円、大高生300円、中学生以下無料。

文/いずみゆか

『大工さん展 近世の職人文化とその伝統』

会場:竹中大工道具館1Fホール(神戸市中央区熊内町7-5-1)
期間:2020年1月11日(土)~3月1日(日)
※月曜休(祝日の場合は翌日)
時間:9:30〜16:30(入場は16:00まで)
料金:一般500円、大高生300円、中学生以下無料

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