B2takes!!の出会いと別れ

男性、女性に関わらず、出会いと別れの多さはもはやアイドルグループのヒストリーには欠かせない要素のひとつなのかもしれない。2012年に結成され、2018年9月にメジャーデビューを果たしたメンズアイドルグループ・B2takes!!(ビートゥーテイクス)も、幾度となくメンバーチェンジを繰りかえしてきたグループだ。
昨年11月に2.5次元舞台などで人気を誇るメンバー・小澤廉が卒業し、今年6月、体調不良で一度は脱退したわたるの電撃復帰、8月からは4人が加入し、12人体制でリスタート。新体制後初のシングル『証ーAkashiー』はまさに、さまざまな別れを経験してきた彼らだからこそ、実感をこめて歌える楽曲となっている。今回は、同曲の話題を交えながら、これまでの出会いや別れについて、メンバーの中島拓斗、わたる、千葉良祐に話を訊いた。
取材・文/田辺ユウキ
「表現がしっかりとできなきゃ、この先も生き残っていけない」
──2018年9月のメジャーデビュー以降、『ブラン・ニュー・アニバーサリー』では毎日が記念日みたいな真新しい恋愛を歌い、『Shanana ここにおいで』は相手をグッと引き寄せるようなポジティブなラブソングでしたね。ただ今回は、ガラッとムードが変わって別れにまつわる曲になっています。
中島「そうですね。最初は率直に、なぜこんなに大きく曲のイメージを変えるんだろうと思いました」
千葉「やっぱり、12人の新体制になったことが大きいんじゃないかな。出会い、別れ、新しい環境作りなどグループとしての境遇も含めて僕らはこの曲を歌っている気がします」
わたる「そういう意味でも責任を重く感じる曲ですね。ライブでも、歌う前に自然とスイッチが切り替わるんです。伝えたいことが強い曲だから」
中島「そうだね。新体制にならなかったら、いつも通り明るく、ポジティブで良かったはず。グループの状況と同じように、この楽曲にもさまざまな感情が交錯している。一方で、B2takes!!の潜在能力が引き出されていると思います」
──それは、どういう部分ですか?
中島「12人になったことで、歌うパートがみんな今までよりも物理的に減っているんです。でも、だからこそ自分が担当するフレーズをどう歌うか、その大事さをみんなが今まで以上に意識するようになった。明るい曲だけでは表現できなかったものがあります」
──でも、自分のパートが少なくなることに、複雑な心境もあるんじゃないですか。アイドルは個人が目立つ必要もありますし。少なくなったパートで、いかにそこで自分を魅せられるかの勝負ですね。
中島「アイドルとしては確かに自分自身もアピールしたいところなんです。これまでは、もしかするとそちらの意識の方が強かったかもしれません。でも今回は、できるだけ客観視して、ひとつの作品として楽曲を捉えています。表現がしっかりとできるグループにならなきゃ、この先も生き残っていけないと思うので」
わたる「僕も実は、すごく目立ちたいタイプなんです。ただ、『証』をリハーサルで最初にやったとき、『ここは自分が歌いたい』とか言いづらかった。拓斗くんが言ったように、作品なので。あとライブでやったあと、ファンの皆さんから『かっこいい』という意見が出るようになりました。今までは『かわいい』ばかりだったんですけど」

──メンズアイドル全般に言えることかもしれませんが、かっこいいよりもかわいい系が強いですよね。
わたる「そうなんです。ただ、これからはメンズアイドルグループとして、大人の面も見せていかなければいけない気がする。特に、大きなライブを目指すのであれば、『かわいい』『楽しい』だけではなく、いろんな表現ができるようにならなきゃいけない。『楽曲によって見せ方をちゃんと変えられるグループなんだ』ということを、今回でアピールできるはずです」
B2takes!! 3rdシングル『証 -Akashi-』
2019年11月27日(水)発売
【初回限定盤(MAXI+DVD)】KICM-92010 1636円・税別
【通常盤(MAXI)】KICM-2010 1091円・税別
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