新海誠監督「次の作品が撮りたい、撮りたくてしょうがない」

2019.9.25 20:00
(写真5枚)

「何度か劇場で観たのですが、反省点ばかりが目につく」(新海監督)

──公開されてしばらく経ちましたが、作品への気持ちの変化などありますか?

森「公開されるまでは私たちだけのものだったのが、今は大勢の人たちのもとに届いて、なかには私よりも多く観ている人もいて、私の陽菜がちょっと遠くに行ってしまった気持ちになったりもして。でも今、陽菜を愛してくださっている人が大勢いて、今度はその愛されている陽菜のなかに私がいる。これってスゴいなあって思います」

──この映画に出演されて、お仕事に関して改めて思われたこととかありましたか?

森「機会があれば、また声のお仕事をやりたいと思うようになりました。あと、私のところに届く感想とかは褒めてくださってるものが多いのですが、これからは批判的な声も聞くこともあるかもしれないと思うんです。でも、今思うのは、たとえ批判的な意見でも、意見してくださることがありがたいなってことです。これまでのコメントで一番ショックだったのが、『興味ない』って書かれたものでしたから(苦笑)。どんなカタチであれ、反応してもらえればうれしいし、どんな意見も受け止めようと思うようになりました」

「どんなカタチであれ、反応してもらえればうれしい」と森七菜

──とはいえ、『興味ない』という意見は、すでに興味持ってしまっている裏返しでもありますからね(笑)。今回、主人公の2人に関わる大人たち(須賀、夏美)を、小栗旬さんと本田翼さんが演じていますが、いかがでしたか?

新海「帆高に関わる須賀役を、小栗さんにお願いできたらと考えていました。でも、スケジュール的にも無理かなと半分諦めていたところ、川村元気プロデューサーが、2012年の実写映画『宇宙兄弟』のプロデューサーだったご縁でお話が持っていけて、そしたら小栗さんに『興味ある』と言ってもらえ、もう即決でした」

──小栗さんが須賀役に相応しいと思われていた理由はなんですか?

新海「まず深みある声質ですね。帆高の少年らしい声に対して、大人として強い存在感のある声でなくてはならなかったこと。あとはもちろん演技力です。出来栄えは、もう映画を観ていただければわかってもらえると思います」

本田翼が声を担当した須賀夏美

──夏美の声を演じた本田翼さんはどうだったのでしょう?

新海「夏美役は、実はオーディションだったんです。何人かの候補者に参加してもらったんですが、翼さんの声を聴いた途端、夏美がしゃべっていると思いました。夏美のセリフも、オジサンである僕が今の若い女性をイメージして一生懸命に考えて書いたのですが(笑)、翼さんによってリアリティが生まれたんです。翼さんには助けられました(笑)」

森「翼さん、ホントにスゴかったです。シナリオを読み、リハーサルを何度かすると、もう次のセリフがなにかってわかっているんですが、翼さんのセリフは毎回新鮮で、聞いていてホントに夏美がしゃべってるっていう気持ちになりました」

──倍賞千恵子さんも出演されています。

新海「倍賞さんはもちろん、こちらからお願いしました。出演シーンはそう多くはないのですが、終盤に大切なセリフがあって、それを語るには説得力が必要だったんです。ならば倍賞さんだろうと。倍賞さんにもホントに感謝しています」

「賛否あって当然だと思っています」と語る新海誠監督(右)と主人公の少女の声を担当した森七菜

──公開から2カ月になる今、監督ご自身は『天気の子』についてどのような思いをお持ちですか?

新海「作品を観てくださった方からのご意見の多くは、まだ僕のところにはあまり来ていません。『君の名は。』のときも、だいたい2カ月経った頃から届き始めたので、これからだと思いますが、観てもらった方からのご意見は、褒めていただいていても、そうでなくてもすべて受け止めます。賛否あって当然だと思っていますし。また、このあと日本映画としては例外的にインド公開も決まったので、インドでどのように受け止めてもらえるか、そこにもすごく興味があります。いろんなご意見をお聞きしたいです」

──賛否両論あること自体、すでに選ばれた作品でもあるわけですから。

新海「そうですね。ただ、今日までに僕も何度か劇場で観たのですが、反省点ばかりが目につくんです。組み立てとか演出を変えたら、まったく同じ物語、同じセリフで、もっと感動してもらえたんじゃないかって。そう思えるところがいっぱいあって。なので、早く次の作品が撮りたい、撮りたくてしょうがないというのが、今の正直な気持ちです」

映画『天気の子』

2019年7月19日(金)公開
監督:新海誠
出演(声):醍醐虎汰朗、森七菜、小栗旬、本田翼、ほか
配給:東宝

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本