草彅剛、クズすぎる主人公を熱演「ここまでしつこい役は初めて」

「2人とも俳優として新しいステージに入ったなと」(草彅剛)
──父親役というと、今年もう1本公開された草彅さんの出演作、鶴岡慧子監督の『まく子』で演じられた、主役の少年のお父さん。つかみどころがない人物だけど、息子を愛しているのはきちんと伝わってきて、とても良かったです。
ありがとうございます。うれしいです。
──最近はこうして父親役も多いわけですが、草彅さんが演じられる役は、父親でもひと癖ありそうな人物が多いような気がするのですが、なにか受ける役柄の基準とされているようなものはありますか?
いや、全然ないです。僕は基本的にどんな役でもやろうと思っているので。役ってシナリオで読んでもわからないことが多いじゃないですか。どんな役だったのか、やってみて初めてわかる。特に映画の場合だと完成して初めてわかった、ということもありますし。だから、こんな役だから断るということはないです。

──なるほど。映画だと特にそうですね。
それに、役をいただくというのは、大事なタイミングだと思うんです。今の僕にこの役をやらせたい、やってほしいと思う人がいるということは、今の僕じゃないといけないということですよね。年齢とかこれまでの経験とかを考えて言ってもらってるわけですから。なので、声をかけてもらう役って、そのタイミングで神様がくれたものだと思ってます。
──今回の小鉄役もそうだと。
そうです。先ほども言ったように、身近な問題を描いている分、どこまで自分を出すのかが難しかったですが、結局、どんな役を演じても、お客さんが観るのは演じている俳優本人だと思うんです。だからこそ俳優本人の普段の生活やこれまでの経験が問われる。どんな役でも演じようと思っているだけに、いつどんな役がきても、充分応えられるように準備だけは常にしておこうと、心がけています。
──草彅さんにとって、映画のお仕事というのはどう捉えられているのですか?
職人的な世界ですよね。専門的な技術やこだわりを持った人たちが集まってつくりあげる。そういうところ、嫌いじゃないです。
──さらに共演者のお話を聴かせてください。妻役の尾野真千子さんとはどんな感じだったのでしょうか?
真千子ちゃんとは、以前に『クソ野郎と美しき世界』(2018年、オムニバス作品で、そのなかの一篇『光へ、航る』)で共演していて、そのとき沖縄で一緒に泡盛飲んで盛りあがったりして、もう気心知れてるんで、やりやすかったです。あのときも夫婦役だったんですが、今回も真千子ちゃんが奥さんと聞いて、「ああ、もう安心だな」って思ってました。

──父親役の藤竜也さんはいかがでしたか?
あんまり一緒に出ているシーンがなくて、共演させてもらった時間は短かったんですが、その少ない共演シーンが殴り合うシーンで(笑)。観てもらったらわかると思うんですが、藤さんのパンチ、めちゃくちゃ早いんですよ。もう勘弁してくださいよっていうぐらい(笑)。でも、かっこいいですよね。待ち時間の佇まいもステキだし。待ってるときに「草彅さんもそうだけど、稲垣さんも香取さんも活躍しているね」って言ってもらって、すごくうれしかったです。
──そう、稲垣吾郎さんは『半世界』(阪本順治監督)、香取慎吾さんは『凪待ち』(白石和彌監督)と、今年、3人揃って映画に主演なさってます。おふたりの映画はご覧になりましたか?
劇場で観ました。『半世界』も『凪待ち』も重量感があって良かったです。主演の2人とも俳優として新しいステージに入ったなと思いました。僕もそうですが、3人とも40代になって、ますます俳優本人が充実していかないと。『半世界』も『凪待ち』も、それぞれ吾郎さんと慎吾ちゃんの代表作になったように思います。

──今年の映画の賞レースで、3人揃って演技賞の候補になるというのもあるのでは?
僕の作品が一番コメディっぽいですけどね(笑)。でも、そうなると面白いですね。そのためにもまずはたくさんの人に『台風家族』を観てもらわないと。僕のクズ男ぶりと、最後にぐっとこさせる、物語の展開を楽しんでもらいたいです。
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