舞台Qに羽野晶紀「長く帰れないのは初」

2019.8.24 18:00
(写真6枚)

劇作家・演出家の野田秀樹が率いるNODA・MAPの舞台に、女優・羽野晶紀が20年ぶりに出演。90年代には「劇団☆新感線」の看板女優として、アイドル並みの人気を誇っていた彼女が、結婚と子育ての一時休業から少しずつ活動を再開し、「舞台女優・羽野晶紀」の新章に突入する。舞台女優としての歩み、そして、今回の新作について羽野に話を訊いた。

取材・文/吉永美和子

「劇団はギャラなし、生活するために芸能人を(笑)」(羽野晶紀)

──一昨年「劇団☆新感線」の舞台に復帰された公演を観たんですが、昔と変わらないかわいらしさに、すごく驚きました。

ありがとうございます。

──私は、羽野さんが『ムイミダス』『未確認飛行ぶっとい』(ともに読売テレビ)など深夜のコント番組に出演されて、大ブレイクした頃を知る世代(40代)なのですが、ご自身は当時の状況を、どのように受け止めてたんでしょう?

私はもともと、歌ったり踊ったりするのは好きだったけど、お芝居には興味がなかったんです。でも(大阪芸術)大学に入ったときに、古田新太さんとか面白い先輩方がいっぱいいて・・・。

その人たちが「こんな面白いことをやってるんだ!」というのにショックを受けて、「劇団☆新感線」で演劇を始めて。でも劇団はギャラが出なかったから、生活をするために芸能人をやってました(笑)。

──まさかの生活の事情がベースに。

でも嫌なことじゃなくて、面白かったんです。自分に合ってたんでしょうね。芸能人としてお金を稼いで、劇団でお金にならないことをするってことを、長年大阪でやってたんですけど、東京のNODA・MAPから初めてお声がかかったときに「お金もらえるらしいよ」と(笑)。

東京の人って、こんなにちゃんと役者にお金をくれるんだって。でも「東京ではそれがあり得てる」というので、私は一石を投じた人間のひとりだと思うんです。「(大阪の役者にも)ちゃんとギャラを払わないといけないよ」って。

当時、大阪の役者に「ちゃんとギャラを払わないといけないよ」と一石を投じたという
当時、大阪の役者に「ちゃんとギャラを払わないといけないよ」と一石を投じたという

NODA・MAP『Q』:A Night At The Kabuki

日程:2019年10月19日(土)〜27日(日)
会場:新歌舞伎座(大阪市天王寺区上本町6-5-13)
料金:S席12000円、A席8000円、サイドシート5700円
電話:03-6802-6681

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本