客演が困惑、ヨーロッパ企画の特殊な作法

2019.8.8 08:00

劇団員らと談笑する客演の俳優ら。前列左より祷キララ、亀島一徳、金丸慎太郎、日下七海

(写真6枚)

京都を拠点に活動する劇団・ヨーロッパ企画。最新舞台『ギョエー!旧校舎の77不思議』に外部から客演として迎えられた役者らが、同劇団の舞台稽古の現場が特殊だと明かした。

主宰の上田誠が作・演出を務めるヨーロッパ企画の舞台。劇団員の酒井善史は、「例年、本番の1カ月半前に京都で稽古が始まるのですが、上田さんが脚本を描き始めるのは、その稽古のラスト一週間くらい」と、稽古は台本もなく進められると明かす。

その稽古はエチュードと呼ばれ、「稽古場は恐ろしい。設定だけ渡して『じゃあどうぞ』って、台本が無いなかでしゃべったり、行動したり・・・、それを繰りかえして調整する稽古なんです」と上田。

客演のひとりで、先日女優の長井短と結婚を発表した亀島一徳(劇団ロロ)は、「結構特殊な作り方。この役をとか、こういう台本でということでオファーされることが多いので、それが無い状態でのエチュードというのは、毎日がオーディションという気持ちでやってます」と、緊張感ある稽古のようだ。

また、映画やドラマで活躍する女優・祷キララは、「初舞台(2019年)のときの稽古場しか知らないですが、そのときは本がある状態で稽古初めを迎え、それが舞台のルールだと・・・。今回お話をいただたときに、『しばらく役柄も脚本もわからないですがお願いします』と言われ、これは自分にとっての挑戦だと」と気を引き締めたという。

上田は、「いつもエチュードで揉んで揉んで、まあもうギリギリかなと書き出すんですが、今回は稽古がいい感じ。実りある無駄のないエチュードができていて、稽古場で探れることは探った感じなので、早めに仕上げてその先に行きたい」と話した。

本作は、高校の旧校舎に77不思議があると聞きつけた先生たちと生徒らの物語。関西では京都公演が「京都府立文化芸術会館」(京都市上京区)にて8月9日から12日まで、大阪公演が「ABCホール」(大阪市福島区)で9月11日から18日まで上演される。ともに前売は完売で、当日チケットは京都4500円、大阪5500円。

『ギョエー!旧校舎の77不思議』

日程:2019年8月9日(金)〜12日(祝・月)
会場:京都府立文化芸術会館(京都市上京区河原町通広小路下ル)
料金:4500円

日程:2019年9月11日(水)〜18日(水)
会場:ABCホール(大阪市福島区福島1-1-30)
料金:5500円

電話:06-6357-4400

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