実はカッコいい古田新太、舞台上の色気

劇団☆新感線の最新作『けむりの軍団』記者会見に参加した古田新太(左)、清野菜名、須賀健太
舞台での「カッコいい古田新太」伝説は、上げていったらキリがない。一見チャラいけど、身を挺して仲間を守り続ける『髑髏城の七人』の捨之介や、泥棒だけど巨悪には真っ向から戦いを挑む『五右衛門ロック』の五右衛門など・・・、往年の時代劇や少年ジャンプのヒーローを思わせる漢気をダイナミックに、しかも粋にクールに体現するんだから、これはもう男も女も「惚れてまうやろー!」状態だ。

さらにこれが時代劇になると、演劇界でもトップクラスと評される技術の殺陣が加わるから、男前度はさらに倍増。最近の殺陣はダンスのように華やかなものが主流だけど、古田の場合は刀の重量や人を斬った感触などが観客まで伝わる、そのリアルさが絶品だ。そのニヒルな重さがヒーロー像を複雑かつ味わい深いものにするとともに、物語全体にも痛快さだけでなく、確固たるリアリティを与える。時代劇が衰退している今の日本の映像界だが、古田のこの魅力と価値を存分に活かせる作品が登場してほしいと願う。
劇団☆新感線の2016年の作品『乱鶯』は、その「時代劇の古田」の色気がとりわけ爆発した舞台だろう。元大泥棒が恩人の息子を助けるために暗躍する、その負のヒーローぶりと怒涛のアクションは、古田が演じた役のなかでも五本の指に入るカッコよさだった。

この『乱鶯』の脚本を担当した倉持裕が、再び古田を大フィーチャーするのが、劇団☆新感線の新作時代劇『けむりの軍団』だ。戦国時代末期を舞台に、素浪人の軍師(古田)が口の立つ男(池田成志)とともに、逃亡中の姫(清野菜名)を国元まで送り届けるという、映画『隠し砦の三悪人』をイメージした時代劇。全体的にはシリアスだった『乱鶯』と違い、「江戸落語のような明るいトーンになる」という。そして古田いわく「(劇中で)めちゃくちゃ戦わされてる」とのことなので、殺陣がたっぷり堪能できるのは確実だろう。

というわけで、この機会にぜひ舞台での古田新太のカッコよさを目撃して・・・と断言したいが「いや、演劇は敷居が高くて」という人は、舞台映像を映画館で楽しめる「ゲキ×シネ」からオススメする。7月には『髑髏城の七人〈アカドクロ〉』(2004年)と『髑髏城の七人~Season花』(2017年)が、関西で上映。『アカドクロ』は正統派ヒーローの捨之介、『花』はトリッキーな刀鍛冶の贋鉄斎と真逆の役を演じているので、「オモロいおじさん」な『花』を観てから『アカドクロ』を観ると、そのカッコよさがいっそう尊く見えるはずだ。
文/吉永美和子
劇団☆新感線『けむりの軍団』
日程:2019年10月8日(火)〜21日(月)
会場:フェスティバルホール(大阪市北区中之島2-3-18)
料金:S席13800円、A席11500円、B席9500円
電話:0570-200-888
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.31 11:00 -
ミーツ御用達の7店舗で、期間限定の酒祭サーキット[PR]
2025.10.31 09:00 -
「人生最高の一杯」のため、小浜島に飲みに行ってきた[PR]
2025.10.30 20:00 -
神戸クリスマスケーキまとめ2025年、百貨店から高級ホテルまで
2025.10.29 12:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.10.28 12:00 -
京都クリスマスケーキまとめ2025年、百貨店から高級ホテルまで
2025.10.28 11:00 -
大阪クリスマスケーキ2025年、高級ホテルから百貨店まで
2025.10.28 10:00 -
活気と人情に満ちた、OMOろい旅 in 東京・大塚[PR]
2025.10.25 09:00 -
未来の「新大阪駅」南エリアを2日間限定で体験![PR]
2025.10.24 16:00 -
BBQなどの体験が、最大56%オフ!?大東市[PR]
2025.10.24 08:30 -
Osaka Pointでおいしくたのしく大阪めぐり[PR]
2025.10.23 16:00 -
華やかスイーツ!神戸のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 14:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 11:00 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.10.16 10:00 -
京都「オーバーツーリズムって何?」#空いてる国宝萬福寺[PR]
2025.10.15 18:15 -
【大阪・関西万博2025】半年間ありがとう!地元編集部が取材した人気グルメから穴場スポットまとめ
2025.10.13 11:00 -
淡路島の「日本酒」に注目!秋の旬と味わう旅へ[PR]
2025.10.10 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.8 11:00 -
港町の心地よさに浸る、OMOろい旅 in 函館[PR]
2025.10.7 16:00 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
2025.10.1 08:30 -
なぜこんなに「宇治抹茶」が世界的に人気なのか?[PR]
2025.9.30 08:00


トップ
おすすめ情報投稿
Lmaga.jpとは
ニュース
まとめ
コラム
ボイス
占い
プレゼント
エリア










人気記事ランキング




写真ランキング







ピックアップ







エルマガジン社の本

