中村獅童「100年経てば当たり前かも」

2019.6.23 06:00

「毎回幕が閉まった後、観客から『スタッフさんありがとー!』って・・・。泣けてくる」と中村獅童

(写真2枚)

歌舞伎俳優・中村獅童と、バーチャル・シンガーの初音ミクがタッグを組み、2016年の初演以来、ジャンルを越えて大きな話題となった舞台『超歌舞伎』。今夏、「南座」(京都市東山区)で上演されるのに先駆けて、中村獅童が大阪で会見をおこなった。

共演の初音について、「(人間の)役者にとってはすごく脅威」と話す獅童。「我々が子どもの頃から修業して体得したことを、たった1カ月でできるのはすごい才能だなあと(笑)。初期の頃は(舞台で並ぶと)相手がよく見えないし、セリフもよく聞き取れないから本当に大変でした。タイミングがズレれば、生身の人間なら息を合わせてくれるけど、ミクさんはそうもいかないので」と、これまでの苦労を明かした。

バーチャルキャラが生身の俳優と同等に芝居をするという試みと、人間が分身したように見せるなどの最新映像技術を駆使した演出で、古典とデジタルの究極の融合とも評される同舞台。獅童は、「江戸時代から常に新しいことを取り入れて来たのが歌舞伎なので、100年経ったときにはこういう舞台が当たり前になってるかもしれないですね」と、歌舞伎の可能性に期待した。

いままで『ニコニコ超会議』に合わせて「幕張メッセ」(千葉市)のみで上演されており、今回は関西初。さらに芝居小屋でも初の公演となり、「デジタルチームが(対応できる)可能な範囲で、宙乗りや花道など(歌舞伎の)劇場ならではの演出を見せたい」と意気込みを見せた。

同公演『八月南座超歌舞伎』は、8月2日~26日に上演。チケットは一等12500円、二等7000円、三等4000円、特別席13500円で、現在発売中。

取材・文・写真/吉永美和子

『八月南座超歌舞伎』

日程:2019年8月2日(金)~26日(月)
会場:南座
料金:一等席12500円、二等席7000円、三等席4000円、特別席13500円
電話:0570-000-489

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