インド発、アートの如く美しい本の展覧会

写真:松岡宏大
南インドのチェンナイ(旧マドラス)にある小さな出版社「Tara Books(タラブックス)」。独創的な本作りで知られる同社の活動を紹介する展覧会が、「細見美術館」(京都市左京区)で6月25日より開催される。
1994年に設立され、ギータ・ウォルフとV.ギータの2人の女性が代表を務める「タラブックス」。同社では子どもや大人に向けたハンドメイド本やビジュアルブックの出版を中心におこなってあり、そのジャンルは児童文学、写真、グラフィックノベル、芸術、美術教育と多岐にわたる。

2008年に「ボローニャ国際絵本原画展」でラガッツィ賞を受賞した『夜の木』は代表作のひとつで、手漉きの紙にシルクスクリーンで印刷され、製本も1冊ずつ手作業でおこなわれるハンドメイドの凝った本である。また、ネイティブの人たちや各地に伝わる芸術を取り上げる、インドの民俗画家たちの作品を本にするなどの活動もおこなっており、パイオニア的な役割も果たしてきた。
「タラブックス」では、内容やデザインはもちろん、印刷、製本にいたるまで、編集者、作家、画家、デザイナー、印刷職人が意見を出し合い、チームで本作りをおこなっている。そのため通常とは異なる体裁の本も見られるが、むしろオリジナリティや手作りの良さとして高く評価されているのだ。デジタル技術が隆盛し、紙媒体の劣勢が語られる今の時代に、彼らの活動は大きな示唆を与えてくれるだろう。
文/小吹隆文(美術ライター)
『世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦』
期間:2019年6月25日(火)~8月18日(日)※7/15・8/12開館、7/16・8/13休館
時間:10:00~18:00 ※入館は17:30まで、月曜休
会場:細見美術館(京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
料金:一般1300円、学生900円
電話:075-752-5555
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