京都の歴史的美術館、画期的なリノベ計画

生まれ変わる地下エントランスには「ガラス・リボン」と呼ばれる流線型のファサードが導入される
1933年に創設された「京都市美術館」が、2020年3月21日に「京都市京セラ美術館」としてリニューアルオープンする。
開館以来85年間、現存する日本で最も古い公立美術館建築として壮麗な外観が愛されてきた同館。今回の事業は、老朽化をはじめとしたさまざまな課題を解決するためと、将来的に国の文化財に登録されることを目標に、竣工当時の建築様式や外観を生かしながら、現代の美術館として求められる機能を整備するという。
大規模改修の設計は、建築家の青木淳さんと西澤徹夫さんが担当。「まず大事にしたのは、建物の西側の神宮道側の前広場を広場として残すことと、西玄関から東玄関を貫く軸線を強めること」と青木さんは説明する。
メインエントランスは、現在の西玄関の地下へ移動。地下には今までなかったミュージアムショップやカフェが入り、新進作家を中心に発信するスペースも新設される。長く親しまれてきた本館の南回廊には収蔵品を展示する常設展示室(約1000平米)を新設し、北回廊は企画展を開催するスペースに。本館の中心となる天井高16メートルの旧大陳列室は、新設される地下1階メインエントランスロビーから大階段によってつながる「中央ホール」へと変わる。

この「中央ホール」がすべてのエリアを行き来できるハブになり、天井から作品が吊り下げて展示されることもあるという。また、これまで使われていなかった北回廊と南回廊の中庭もオープンになる。
敷地の東側には、七代目小川治兵衛が作庭に関わったとされる1000平米を超える日本庭園があり、今回のリニューアルで東エントランスに抜ける導線がつけられ、誰にでも開かれたスペースに。庭園の北側には、現代アートの展示室と収蔵庫、バックオフィス、京都・東山を一望できる屋上庭園を備えた「東山キューブ」が新設される。日本庭園内にある2階建ての洋館「桜水館」は、今までオフィスとして使われていたが、こちらも外観を生かしたままレストラン施設に改修される予定だ。
たくさんの価値が新たに加わる「京都市京セラ美術館」。京都市随一の文化・交流ゾーンである岡崎エリアに、日常的な憩いの空間が新たに創出される。
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