中村隼人「ナルト歌舞伎の成功に達成感」
2019.6.8 6:00

中村隼人「ナルト歌舞伎の成功に達成感」

南座(京都市東山区)で上演中の南座新開場記念 新作歌舞伎『NARUTO −ナルト−』。岸本斉史の同名漫画を歌舞伎舞台化し、2018年8月に東京「新橋演舞場」で初演され高評価を得た本作が、満を持して南座に初登場する。坂東巳之助演じるうずまきナルトのライバル、うちはサスケを勤めるのは、NHK BS時代劇『大富豪同心』での主演も好評、成長著しい歌舞伎界のホープである中村隼人。初演時の手ごたえを尋ねると「再演が決まってから感じた」と答えた隼人。巳之助、演出家のG2とともにイチから作品づくりに携わってきただけに、本公演にかける思いは熱い。

取材・文/岩本和子

「実は歌舞伎って漫画と相性が良い」(中村隼人)

──本作は、初演から演出家のG2さんや巳之助さんとお話しながら作っていったそうですね。

できること、できないことのディスカッションは沢山しましたし、改めてお芝居の大変さも知りました。僕たちは古典の歌舞伎で生きてきた人間なので、イチから作ったものが評価されたことはすごくうれしかったです。古典で評価されたときは、どこかで「作品がいいから」と思いますが、新作の場合は前例がないからこそリスクも大きい。でもその分、成功したときの喜びや達成感は大きかったです。

──漫画作品の歌舞伎化は『ワンピース』に続いて2作目ですね。

実は歌舞伎って漫画と相性が良いんです。漫画での決めカットは、大体1ページくらい使うじゃないですか。歌舞伎には見得があるので、そこにお客さまの視線が集まります。それはカット割りと似ていますね。

坂東巳之助演じるナルト(左)と中村隼人演じるサスケ ©岸本斉史 スコット/集英社・『NARUTO-ナルト-』歌舞伎パートナーズ画像一覧

──隼人さんご自身は、演じられるサスケについて「自分自身とは反対の性格」だと製作発表でおっしゃっていて。そういう人物像に対して、どう歩み寄られたのですか?

舞台は心情の変化をお客さまによりダイレクトに伝えられるので、サスケの抱えている闇、寂しさ、悲しさを存分に出していけるように心がけています。みんなでいるシーンでも、自分だけ斜に構えていたり、しゃべっていないときも心情が出ると思うので。あとは芝居の受け方。聞いたことに関して正面から受け止めるのがナルトとしたら、サスケは1回自分のなかで考えるとか・・・。外見的には、歌舞伎で青い化粧は、お化けとか人間ではないものに使われるのですが、あえて化粧に青を入れて闇を表現しています。

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新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』

日程:2019年6月2日(日)~26日(水)※14日休演
会場:南座(京都市東山区四条大橋東詰)
料金:一等席14500円、二等席8500円、三等席5000円、特別席15500円
電話:075-561-1155
URL:https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/572

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