世界遺産で注目、大阪の古墳と埴輪専門店

2019.6.2 08:00

埴輪が描かれている「河内こんだハニワの里 大蔵屋」。羽曳野市役所のほぼ向かい。2階のフリースペースで今後イベントも予定

(写真9枚)

世界文化遺産登録勧告を受けた大阪の「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」。そんななか注目を集めているのが、古市の埴輪づくり体験施設「河内こんだハニワの里 大蔵屋」。羽曳野市の古墳群観光、体験、発信を担う拠点となりそうだ。

「仁徳天皇陵古墳(大山古墳)」に次ぐ2番目に大きな「応神天皇陵古墳」などが周辺に点在するエリアに、4月27日にオープンした同店。その母体は、地元・羽曳野の印刷会社「大蔵印刷工業」だ。2015年から、地元の企業と人々が連携して世界遺産登録推進を応援することを目的とした『もずふる応援隊』のメンバーとして、古墳メモやマスキングテープなど古墳グッズの開発を手掛けてきた。

左上から時計回りに、古墳メモ371円、ロールフセンとマスキングテープ各417円、ヤチョー463円、輪ゴム417円、ふせん278円、クリップ古墳、埴輪各6個入り417円(全て税別)
左上から時計回りに、古墳メモ371円、ロールフセンとマスキングテープ各417円、ヤチョー463円、輪ゴム417円、ふせん278円、クリップ古墳、埴輪各6個入り417円(全て税別)

「羽曳野市には埴輪の窯跡がたくさんあり、すぐ近くにも誉田白鳥埴輪製作遺跡があるんです。社長の『うちも埴輪工場みたいになれないか?』のひと言から、2018年夏に企画が動き出しました。世界文化遺産になってもならなくても、やり遂げようと決めていました」と、同社の企画営業部の朝野亜紀子さん。本社ビルを全面リニューアルし、オフィスは古墳グッズ売場、古墳ギャラリー、埴輪の工房へと変貌した。

5月の連休から家族連れを中心に埴輪づくり体験者が増え始め、とくにイコモスの勧告以降は、予約が続々と入っているという。「古墳グッズを買われたり、親子や大学生が埴輪づくりを体験したり・・・。幅広い層にお越しいただいています。保育園からの問い合わせもあり、地元の人にとっても楽しめる場になれば」と、同じく企画営業部の岡崎近子さんも手応えを感じている。

埴輪手づくり体験で参加者が作った埴輪。人型のほか、鳥、家などを作る人も
埴輪手づくり体験で参加者が作った埴輪。人型のほか、鳥、家などを作る人も

1階ではオリジナル文具のほか、アクセサリーやTシャツなどの古墳グッズも販売され、古墳に興味がなく立ち寄った人も「かわいい!」と、特に女性からの反応が良いそう。近隣の仕出し屋とコラボした「はにわ弁当」も販売し(要予約)、休憩スペースとしても利用できる。埴輪づくり体験は1人1700円(税別・要予約)。

取材・文/郡麻江(古墳ライター)

「河内こんだハニワの里 大蔵屋」

2019年4月27日(日)オープン
住所:大阪府羽曳野市誉田3-22-21
営業:10:00~17:00・不定休(2019年6月2日休)
電話:072-958-3344

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