フェルメール名画の一部になれる!?

2019.4.3 06:00

森村泰昌《ふぇるめーるがたり》 2008/2016/2019年 ビデオ(約12分) 撮影:岸本康/藤井光 再編集:加藤文崇

(写真6枚)

美術家・森村泰昌の個人美術館として、2018年11月に誕生した「モリムラ@ミュージアム」(大阪市住之江区)。同館の第2回特別展「モリメール あなたも『フェルメール』になれる」が好評だ。

森村泰昌は、自らが美術史上の名画や映画などの登場人物に扮した作品で知られる国際的な美術家。本展で彼が選んだのは、17世紀オランダ絵画の巨匠、ヨハネス・フェルメール。ちょうど「大阪市立美術館」(大阪市天王寺区)で『フェルメール展』がおこなわれており、そのタイミングに合わせた展覧会となる。

森村泰昌《自画像の美術史(フェルメールの部屋を訪れる)》 2016年 カラー写真

本展ではフェルメールの代表作『絵画芸術』『真珠の耳飾りの少女』を基にした既発表作品と、今回新たに取り組んだ『牛乳を注ぐ女』を基にした新作、森村が着用した衣装などが見られる。また、映像作品『ふぇるめーるがたり』では、森村のフェルメール解釈が披露されている。

そして本展のもうひとつの見どころは、作品のセットが展示されており、しかも入室可能ということ(当日予約制、無断入室不可)。森村がフェルメール作品を徹底的に研究して再現したセットに入ると、作品世界がリアルに感じられて展覧会が一層味わい深くなる。セット内でポーズを決めて写真を撮れば、あなた自身が作品の登場人物になりきることも。世界中を探しても、こんなにユニークな展覧会はないだろう。6月30日までの金土日曜に開催。

取材・写真/小吹隆文(美術ライター)

「モリメール あなたも『フェルメール』になれる」

期間:2019年3月15日(金)~6月30日(日)の金土日 ※4/29、5/6は開館
時間:12:00~18:00 
会場:モリムラ@ミュージアム(大阪市住之江区北加賀屋5-5-36 2F)
料金:一般・大学生500円、高中生200円、小学生以下無料

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