収蔵品をリライト、大阪の野外展示アート

2019.2.14 05:00

「ART GUSH 予告展」会場風景。ちなみに「GUSH」とは「湧き出る」「あふれ出す」という意味

(写真5枚)

3月21日から始まる、和泉市パブリック・クリエイション「ART GUSH(アート・ガッシュ)」。その先駆けとなる『ART GUSH 予告展』が、「和泉市久保惣記念美術館」(大阪府和泉市)で2月16日まで開催されている。

「和泉・久保惣ミュージアムタウン構想」を打ち出し、市の文化力向上を図ろうとしている和泉市。対象エリアは「和泉市久保惣記念美術館」から半径約2キロで、泉北高速鉄道「和泉中央駅」から同美術館までのさまざまな場所(和泉シティプラザ、桃山学院大学、宮之上公園など)に30点の作品が野外展示される。

川村淳平《泉北高速六駅 和泉中央・久保惣記念美術館》の設置イメージ。オリジナルは、三代歌川豊国《木曽六十九駅 東部日本橋・御祭ノ踊時致》。設置場所はエコールいずみアムゼモール

興味深いのは、その野外展示作品。現代の作家たちが「和泉市久保惣記念美術館」の所蔵品をリライトするのだ。要は他人の楽曲を演奏する「カバー」と同じ。美術作品のカバーで過去と現代をつなぎ、魅力ある街並みを創出するのである。

現在開催中の『ART GUSH 予告展』では、野外展示される作品の原画の一部を展示するほか、30作品の元ネタ(所蔵品)や作品の意図、設置イメージを開設したパネルが見られる。そして、ここで展示された作品が現地でお披露目されるのは3月21日。完成の暁には、ニュータウン、広大な公園、古い街並みなどを散歩しながら、ユニークなパブリックアート見物としゃれこみたい。後日その様子をリポートする予定。お楽しみに。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『ART GUSH 予告展』

日時:2019年2月11日(火・祝)~16日(日)・10:00~16:30(最終日~16:00)※会期中無休
会場:和泉市久保惣記念美術館 新館 市民ギャラリー(大阪府和泉市内田町3-6-12)
料金:一般500円、大高生300円、中学生以下無料
電話:0725-99-8101

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