現代美術の巨匠、大阪で体験型アート展

2019.2.10 09:00

クリスチャン・ボルタンスキー。代表作でもあるシリーズ《モニュメント》前にて

(写真2枚)

世界的にも有名なアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーによる企画展『クリスチャン・ボルタンスキー − Lifetime』が2月9日、「国立国際美術館」(大阪市北区)でスタート。その会見が8日におこなわれ、作品やアートに対する想いを語った。

写真や映像、明かり、身の回りにある日用品をもとに、生と死、歴史と記憶をテーマに作品を生み出し続ける、フランスを代表するアーティスト・ボルタンスキー。「展覧会がひとつの作品を構成していると考えてください。作品の前にいるのではなく、作品のなかに入ってください」と、鑑賞法を説明する。

会場に入ると、心臓音、風鈴の音などが響き、それに合わせて電気が点滅するなど、ただ観るだけではなく五感を使って作品鑑賞するスタイルで、普段の美術館とは全く異なる空間に。そして、中間地点の展示室では「来世」という文字が光り、ボルタンスキーは、「ここから生の世界から死の世界へと移ってゆく。最後の展示室に着くと『ARRIVEE(フランス語で到着)』となっています。ただ、ほかの方がほかのことを感じ取ったとしても私は受け入れます」と、話す。

左側から《アニミタス(白)》、《アニミタス(チリ)》。奧に見えるのは《ぼた山》
左側から《アニミタス(白)》、《アニミタス(チリ)》。奧に見えるのは《ぼた山》

また、全体のテーマについて、「私はいつも同じ問題を提起しています。生きること、死ぬこと、そして、その死後について。一生をかけて、その疑問と向き合い、理解を深めようとしています。しかし、その問題に対する答えは実在しません。私にとって美術館とは、美しいものを観る素敵な場所ではありません。疑問を提起する場所です」と、語った。期間は5月6日まで、料金は900円。展示室の半分は撮影可。

『クリスチャン・ボルタンスキー − Lifetime』

期間:2019年2月9日(土)~5月6日(月・休)・月曜休
※2/11、4/29、5/6は開館、2/12は休館
時間:10:00~17:00(金土曜は~20:00)入場は共に閉館30分前
会場:国立国際美術館 B3展示室(大阪市北区中之島4-2-55)
料金:900円、大学生500円
電話:06-6447-4680

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