滋賀で、アメリカ古代文明を知る展覧会

2018.8.27 07:00

仮面 オルメカ、リオ・ペスケーロ、メキシコ・ベラクルス州 前900年~前600年 翡翠 高:17.0cm 幅:16.5cm 厚:9.0cm

(写真5枚)

「MIHO MUSEUM」(滋賀県甲賀市)で、約3000年にわたるアメリカ古代文明の魅力を堪能できる展覧会が、9月8日からおこなわれます。

人類が東アジアからアメリカ大陸北部に到達したのは、1万数千年前のこと。その後数千年かけてアメリカ大陸南端まで到達し、1250年頃から16世紀にかけて、「オルメカ文明」「マヤ文明」「アステカ文明」など、独自の文明が花開きました。それらのベースにあるのは高度な暦です。彼らは暦に沿って農耕や儀式をおこない、宇宙と自然の循環を体感しました。また、人々は神々を畏れ敬う一方、神々が活動するためには人間の介入が必要とされました。正しいときに正しく儀式をおこなうことで、宇宙は存続できると信じられたのです。

変身する人物立像 オルメカ、メキシコ・ベラクルス州 前900年~前600年 蛇紋岩、辰砂 高:19.5cm 幅:9.5cm 奥行:6.3cm

本展は、石彫、陶器、金属工芸、染織品など約100点で構成されており、アンデスの染織品4点は初公開です。また、暦と歴史的な儀式、時には生死をかけておこなわれた球技、聖なるチョコレートなどの話題にも触れており、多角的な視点からアメリカ古代文明の魅力を感じ取れるでしょう。今は失われた深遠な精神世界を知る絶好の機会です。

文/小吹隆文(美術ライター)

『アメリカ古代文明 超自然へのまなざし』

期間:2018年9月8日(土)~10月8日(月・祝)※月曜休(9/17・24・10/8開館、9/18・25休館)
時間:10:00~17:00 ※入館は16:00まで 
会場:MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300)
料金:大人1100円、大高生800円、中小生300円
電話:0748-82-3411

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