神戸の救命士講習、受講者が男性を救助

2018.8.11 15:00

歩道で倒れた男性の命を救った勇気ある行動を讃えた「花時計賞」伝達式の様子(10日・神戸市内)

(写真2枚)

神戸市は10日、心筋梗塞で倒れた男性を助けた花田浩之さん、米山博幸さん、谷川泰士さんの3人に対し、「花時計賞」を授与。その伝達式が「神戸市兵庫消防署」(神戸市兵庫区)でおこなわれ、命を助けられた大村直樹さんも参列。涙を流しながら感謝を伝えた。

「花時計賞」は、市民の日常の善行を社会に広めることで幸せな暮らしをつくる一助を目的とする市民表彰。今回の表彰は、5月19日にハイカーイベントに参加していた花田さんが、中央区内の歩道で倒れた大村さんに遭遇。119番通報を指示してから救急車が到着するまでの12分間、花田さんの同僚である米山さんと谷川さんと交代しながら心臓マッサージを実施した。

左から、花田浩之さん、大村直樹さん、米山博幸さん、奥村芳彦署長(10日・神戸市内)

通常、心臓が止まると2~3分で障害が残り、5分で死亡する確率が高くなる。しかし大村さんら3人の救命行為によって3日目には意識を取り戻し、約2週間後には軽快退院。大村さんは伝達式で初めて花田さんらと再会。「今こうして生きていられることが奇跡。本当にありがとうございます」と涙を流しながら感謝。花田さんは「無事にお元気になられて本当に良かったですね」と笑顔で応えた。

神戸市では1993年から一家に1人の目標で、市民救命士の講習会を開催。25年たった今、神戸市民のほとんどが「市民救命士講習会」を受講していて、花田さんらもその受講生だった。

取材・文・写真/岡田由佳子

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