京都の老舗が新展開、気軽な聞香カフェ

2018.7.22 08:00

「聞香メニュー」伽羅1600円、沈香1000円(共に税別)。「一保堂茶舗」の煎茶、「MOTOI」製大徳寺納豆入りマカロン付き(温かい煎茶を選択可)

(写真10枚)

和紙製品やお香を扱う老舗「鳩居堂」(京都市中京区)が、新たにオープンした「聞香処(もんこうどころ)」。オリジナルや本店からセレクトした商品に加え、初の喫茶スペースを併設。お茶とお菓子がセットになった聞香体験を提案し、女性を中心に、男性が気軽に香りを楽しむ姿も。

書画用品や紙製品のイメージも強い「鳩居堂」。実は寛文3年(1663年)に、薬種商として創業し、後に原料が共通する薫香の生産をおこなう。「香道は、茶道や華道と並ぶ三大芸道。茶道の作法を気にせず、抹茶を楽しめる店は多いのですが、香道はほとんどありません。そこで店の原点でもある、香木の魅力をもっと知ってほしいと企画しました」と広報担当者は語る。

香りを聞く(楽しむ)ために本来は、炭をおこし、香炉の灰にうずめ、灰の形を整え・・・と、さまざまな作法や手順が必要だが、こちらでは不要。電子香炉で香木を焚き、香りを聞くことができる。そのため、初めて聞香体験に挑戦する人も大変多く、香木の魅力を知るきっかけとなっているそう。

明治時代に建てられた町家を改装。墨色を基調に、伝統とモダンが融合されている
明治時代に建てられた町家を改装。墨色を基調に、伝統とモダンが融合されている

「一保堂茶舗」の煎茶と菓子を楽しめる「聞香メニュー」は1000円(税別)~。お菓子は、京都のフレンチレストラン「MOTOI(モトイ)」製で、大徳寺納豆を忍ばせたマカロンとともに楽しむことができる。

ほかに、通常のお茶セットもあるので、昔ながらの町家をゆったりとカフェ遣いすることも可能。ショップ内には「鳩居堂」の包装紙をモチーフにした扇子やポーチ、葉書箱など、オリジナルの商品もラインアップ。営業は午前11時から午後5時まで、水・日・祝日休み。

本店から寺町通り沿いに北へ約5分
本店から寺町通り沿いに北へ約5分

取材・文/天野準子

「聞香処」

2018年3月10日(日)オープン
住所:京都市中京区寺町通二条下ル妙満寺前町464
営業:11:00~17:00(カフェLOは~16:00)・水曜、日曜、祝日休
電話:075-231-0510

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