京都で横山大観、過去最大の回顧展

2018.6.16 07:00

《夜桜》 昭和4年(1929)11月 大倉集古館 展示期間:前期(6/8〜7/1)

(写真4枚)

明治、大正、昭和に活躍し、近代日本画の確立に多大な功績を残した巨匠・横山大観(1868〜1958)。彼の画業を振り返る回顧展が、「京都国立近代美術館」(京都市左京区)で7月22日までおこなわれています。

大観は1889年(明治22)に東京美術学校(現在の東京藝術大学)に1期生として入学し、岡倉天心のもとで絵画を学びました。卒業後は同校の助教授を務めますが、天心が排斥されるとその職を辞し、師や仲間たちとともに「日本美術院」を設立しました。明治の日本ではさまざまな分野で西洋文明の導入が大きなテーマとなっていましたが、美術界も例外ではなく、大観も西洋絵画の画法を取り入れた新たな日本画の創造に着手。その試みは当初こそ批判されましたが、徐々に評価されるようになり、明治の終わり頃には確固たる地位を確立しました。

《紅葉》 昭和6年(1931)9月 足立美術館 展示期間:前期(6/8〜7/1)

大観の没後150年を記念して開催される本展では、初期から晩年を代表する作品約90点が、前後期に分けて展示されています。現在開催中の前期では、晩年の代表作『夜桜』と『紅葉』の競演が大きな見どころと言えるでしょう。ほかには、全長40メートルの超大作画巻『生々流転』(3分の1ずつ、3期に分けて全場面を展示)、東京美術学校の卒業制作で最高点を獲得した『村童観猿翁』などの名作が。レアな作品としては100年ぶりに発見された『白衣観音』、万里の長城とナイアガラの滝をセットで描いた『瀑布』、明治45年に地球に接近したハレー彗星を描いた『彗星』などもあり、文字どおりの大回顧展です。今後「横山大観展といえばこれ」と言われるマイルストーン的な展覧会となるでしょう。

横山大観《村童観猿翁》 明治26年(1893)7月 東京藝術大学 展示期間:前期(6/8〜7/1)

なお、本展は前期(6月8日〜7月1日)と後期(7月3日〜22日)で大きな展示替えがあり、他にも1〜2週間しか展示されない作品が幾つか含まれています。美術館のサイトに詳しい情報が掲載されているので、お目当ての作品がある方は事前にチェックしてからお出かけください。料金は一般1500円。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『生誕150年 横山大観展』

期間:2018年6月8日(金)~7月1日(日)、7月3日(火)~7月22日(日)※月曜休(7/16開館、7/17休館)
時間:9:30~17:00(6月8日~30日の金土曜は~20:00、7月6日~21日の金土曜は~21:00)※入館は閉館30分前まで月曜休 ※7/16(月・祝)
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
料金:一般1500円、大学生1100円、高校生600円
電話:075-761-4111(代表)

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