小説「悪人」、中村蒼と美波で2人芝居に

2018.3.15 06:00

舞台『悪人』イメージビジュアルとチラシイメージ。映画では吉田が脚本に参加したが、舞台はテレビ・映画プロデューサーで脚本家の合津直枝が台本・演出を手掛ける

(写真1枚)

250万部を突破した吉田修一原作のベストセラー『悪人』が舞台化。2010年に妻夫木聡、深津絵里で映画化されたのも記憶に新しい同作が、2人芝居になる。

今回、2人芝居を担うのは、舞台で確実にキャリアを積み上げてきた中村蒼と美波。中村は、映像で活躍するイメージが大きいが、舞台がデビューという経歴の持ち主。昨年上演された舞台『アザー・デザート・シティーズ』では、崩壊していく家族の防波堤となる大人の男を静かに、堂々と演じきった。一方、現在パリを拠点に活躍する美波は、蜷川幸雄をはじめ、野田秀樹、宮本亜門ら名だたる演出家と仕事をしてきた。舞台では、みずみずしい感性があふれる表現力と、その美貌が印象的だ。

携帯サイトで知り合い、恋に落ちる祐一(中村)と光代(美波)。ところが祐一が殺人を打ち明けることで、2人の逃避行が始まり、複雑な人間模様も絡み合いながら、本当の「悪人」は誰だったのかと問いかけるストーリーだ。中村、美波が織りなす化学反応と、映画版より少し希望が持てるというラストにも注目したい。3月29日からの東京公演を経て、4月15日に「兵庫県立芸術文化センター」で上演される。

文/米満ゆうこ

ふたり芝居『悪人』

日時:2018年4月15日(日)・15:00〜
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
料金:A席3500円、B席2000円
電話:0798-68-0255

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