モダンな木版画、大阪で浅野竹二展

2018.1.7 09:00

浅野竹二《鴫》1975年

(写真4枚)

第2次大戦後の京都を中心に、関西で活躍した浅野竹二(1900〜1999)。彼の画業のうち、名所絵と自由版画を紹介する展覧会が、「大阪府立江之子島文化芸術創造センター」(大阪市西区)で、1月12日からおこなわれます。

浅野は京都出身で、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で日本画を学び、卒業後は日本画家の土田麦僊に師事しました。しかし、1930年頃から木版画を手掛けるようになります。最初は彫師、摺師との分業による制作をおこなっていましたが、やがて自画・自刻・自摺にこだわる自由版画へと移行。日本各地の風景を描く「名所絵版画シリーズ」や、鳥、虫、植物、人間などのモチーフを自在にデフォルメした自由版画を手掛けました。

浅野竹二《赤いマント》1980年

本展では大阪府が所蔵する浅野作品のうち、大阪と京都を描いた名所絵と、自由版画の名作を展示します。前者では道頓堀や大阪城など多くの人が知る風景が見られますが、描かれた当時と現在のギャップに驚くかもしれません。また後者は、名所絵と同じ作者が描いたとは思えないほど作風が異なります。その自由なセンスと豊かな詩情は今もなお新鮮であり、現代のイラストレーターの作品と言われても違和感がないほどです。

浅野竹二《新大阪風景 北浜雪景》1932年

描かれた風景の今昔を比較する楽しみと、時代を超越したモダンなセンスを味わう楽しみ、1人の作家に内在する二つの側面を楽しめるのが本展の魅力です。会期中の週末(1/13と1/28)には大学生による子ども向けの対話型鑑賞会が行われるので、親子のお出かけにもおすすめします。

文/小吹隆文(美術ライター)

『大阪府20世紀美術コレクション 浅野竹二展 -名所版画・郷愁の京・大阪/自由版画 童心と詩情-』

期間:2018年1月12日(金)〜28日(日) 
時間:11:00~19:00 月曜休
会場:大阪府立江之子島文化芸術創造センター(大阪市西区江之子島2-1-34)
料金:無料
電話:06-6441-8050

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