ゲスな登場人物ばかり、白石和彌監督「共感する映画、楽しい?」

「最初カットされてたんですが戻しました」(白石監督)
──十和子役の蒼井優さんはやはり素晴らしかったんですけれども、どうでしたか?
いやぁ、素晴らしいいですよ、やっぱり。表情の作り方からなにから自分の見せ方を本当にわかっているんだけど、コントロールできない部分もちゃんと持っているんですよね。女優としてどうしようもなくなっちゃうときが。それは使い分けじゃないんでしょうけど、スイッチが入ったときの発動がまたスゴい。
──それは撮影中に突然、監督の計算の外で発動されるんですか?
たぶん、元々は憑依タイプというか。「よーい、スタート!」と演技に入ったら本当に記憶なくすような・・・。あとで「私、役を演っていたかもしれない」くらいになるタイプだったと思うんです。でも、経験とか頭の良さでそこはちゃんとコントロールしていて、実際そうもできているんですけれど、ここ一番というときに計算外の部分が発動するんですよね。彼女は「そんなことないですよ」って言うかもしれないけど、そういう印象を受けますね。
──映画『オーバー・フェンス』(2016年)で蒼井さんと組まれた山下敦弘監督も似たことをおっしゃってましたね。でも今回、一番笑わせてくれるのは水島を演じる松坂桃李くんですよ。同じ沼田まほかる原作の『ユリゴコロ』でも主役ですけど、こっちはもう最高ですね。
うん、最高です。

──原作にもあったけど、セックスのときに「アーって言ってみて」って口を大きく開けさせるところ。ああいうのに拘るのがいかにも白石さんらしいな、と(笑)。
それはこだわりますよ~(笑)。最初の脚本ではカットされてたんですが、すぐに戻しました(笑)。
──あれ、男からすればわかる・・・というか、僕は少なくともわかるんですけども(笑)、滅茶苦茶オカシいですよね。
女性からすれば「何がいいの、それの?」っていう(笑)。アベノ地下街で(水島が探してプレゼントしてくれた)時計がたった3000円の安物だったって気づいたとき、普通はそこで「終了」なワケですよ。時計屋の同僚の女と飯食ってるときに、「オーロラを見るとさ・・・」とか言ってる声も聞こえる。お前、どこまでもしょうもねぇなって(笑)。十和子だってさすがに、「この人、ないかも」って思ったはずなのに、そのあとすぐ大阪城(を望む淀川べりの公園で・・・)ですからね(笑)。
──いやホント、あのシーン、よく撮りましたねぇ(斉藤註:ご覧になった方はわかるはずだが、具体的にはあえてここには書かない)。
全編、大阪でやるとなって「はい、通天閣」とかなっちゃうのが嫌で、なるべく大阪に見えないところで撮ろう、とロケハンしていったんですけども、どこか1カ所だけ、これぞ大阪とわかるところにしようと思って。それがたまたまあそこだった(笑)。舞台挨拶で大阪のみなさんに謝っておきました。「すいませんでした」って(爆)。
──よりによって、あんなに人通りの多いところで(笑)。
歩道側には暗幕をバーッと立てて。実は、横に歩道橋があるんですけど通行止めして。川に船が見えるでしょ? あれもわざわざチャーターしたんですよ。そうでもしないとすぐにツイッターに書かれて、Yahoo!ニュースになっちゃう(笑)。

──いや~おかしいですねえ、そのこだわり(笑)。最後、松坂さんが刺されたときの情けないリアクションも、ホンマしょうもなくって(笑)。
さすがに水島のその後のことを考えたら刺すのは1発だけかな、と思ってたんだけど、蒼井さんは「十和子のことを考えたら、もう2発くらい刺したいです」って。じゃぁいいや、もう2発くらい刺しといて、って(笑)。
──あはは。ベッドで「タッキリマカン」の話をしていると砂が降ってくるのにドキリとさせられますが。十和子の心象描写として、なんかいじらしくて。
しゃべってるのは全部嘘っぱちのくせにね(笑)。たぶん十和子は、水島がしゃべっていることを肉感的にしたかったんでしょうね。触感としても確認したかったとか、そんな感じを視覚的にしたいなと。あと、過去の黒崎が最初に登場するとき、すっぱり回想シーンに移るのはなんか気持ち悪かった。現在から過去へ十和子が歩いて行くってイメージがあったので、十和子の背後の壁を倒して過去に繋げたんです。
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