気軽にジャズ、大阪で豪華カルテット公演
2017.8.29 16:00

2009年に創刊され、今年の7月号で通算100号を迎えた関西発の月刊ジャズ無料情報誌『WAY OUT WEST』が主宰する、オランダのジャズ界を代表する新旧のトップ・プレイヤーが4人揃ったクァルテットNL.(注:NL.はネーデルランドの略と思われる)の公演が、9月4日に「エナジーホール」(大阪府守口市)で開催される。

関西の無料ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』が主宰するコンサート『The Quartet NL. 』
関西の無料ジャズ情報誌『WAY OUT WEST』が主宰するコンサート『The Quartet NL. 』画像一覧

関西の主要なジャズ・クラブなどのオススメライブ、特集記事、多彩な執筆陣による連載コラム、独自のセレクションによる新譜レビューなどが毎月充実し、関西のジャズ・ファンにとっては欠かせない貴重な情報源となっている同誌。近年にはなるべくジャズ・ビギナーにも足を運びやすいリーズナブルな値段設定で、残念ながら「関西スルー」となってしまうことが多い、現代ジャズの公演を独自招聘で実現させている点も注目すべきところだ。

オランダのジャズと言われても馴染みが薄い人も多いかもしれないが、1960年代から数多くの名プレイヤーを輩出し続けてきたジャズが盛んな国。ジャズ・フリーク以外にも広く知られているところでは、ポップな音楽性とファンキーなブロウで1990年代に人気を集めた女性サックス奏者のキャンディ・ダルファーや、2000年代以降にAORなども昇華したジャジーな音作りで、ウーター・ヘメルやジョヴァンカといった人気シンガーも世に送り出してきたベニー・シングス一派もオランダ発。一方で、今回来日するカルテットの中心的存在である鉄人ドラマーのハン・ベニンク、今年3月に82歳で亡くなったピアニストのミシャ・メンゲルベルクらが1960年代から活躍し、フリージャズを基調としつつも独自のユーモアや祝祭性、エンタメ精神を含んだサウンドで世界的な支持を集めてきた。

オランダでのThe Quartet NL. ライブの様子
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強靭なドラミングでエリック・ドルフィー、エヴァン・パーカー、デレク・ベイリーといったジャズ界の数々の重鎮のみならずオルタナ・ロック系のギタリストとも共演してきた75歳のハン・ベニンク(東京では今回ジム・オルークとも共演)を筆頭に、1990年代にクラブ・ジャズ・シーンでも高い評価を集めたニュー・クール・コレクティヴのリーダーでもある実力派サックス奏者のベンジャミン・ハーマンなど。

オランダ・ジャズ屈指の実力派が世代を越えて顔をそろえるクァルテットNL.がメイン・レパートリーとするのは、先に触れた故ミシャ・メンゲルベルクが残した楽曲。セロニアス・モンクからの影響が色濃いミシャの代表曲の数々を、親しみやすいモダン・ジャズ的なスタイルで奏でながらも随所に様々なバックボーンを持つ4人の個性が滲み出る演奏は、流麗にしてスリリング。ジャズの多様な面白さ、歴史の深さ、そして楽しさが凝縮されたセットとなるのは間違いない。そんな公演が3000円という安価で楽しめる。

『WAY OUT WEST』の発行・編集人の藤岡宇央さんは、今回の公演について「実に35年ぶりに大阪にやってくる巨匠ドラマーのハン・ベニンク、ニュー・クール・コレクティブのリーダーのベンジャミン・ハーマンら、オランダを代表するジャズメンが大阪・守口市にやってきます。ストレート・アヘッドなダッチ・ジャズの神髄を堪能してください!」とコメント。9月の最初の月曜日の夜は、守口でヨーロッパ・ジャズの粋が詰まった音をカジュアルに楽しもう。公式サイトで要予約(当日券は1000円増し)。

文/吉本秀純

『The Quartet NL.』

日時:2017年9月4日(月)・19:00〜
会場:エナジーホール(守口文化センター)
料金:前売3000円、当日4000円(当日精算・全席自由)
電話:06-6210-3313(WAY OUT WEST)
URL:http://jazgra.com/wayoutwest/

  
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