写真ファン必見、神戸でR・フランク展
2017.8.24 7:00

現代写真に最も大きな影響を与えた写真家のひとり、ロバート・フランクと、「世界一美しい本を作る男」と称される出版人ゲルハルト・シュタイデル。この2人が考案した飛びきりユニークな展覧会が、「デザインクリエイティブセンター神戸(KIITO)」(神戸市中央区)で9月2日から始まります。

ロバート・フランク《ニューメキシコ州サンタフェ》1955年『The Americans』(1959年)より © Robert Frank
ロバート・フランク《ニューメキシコ州サンタフェ》1955年『The Americans』(1959年)より © Robert Frank画像一覧

ロバート・フランクは1924年にスイスで生まれ、第2次大戦後に米国・ニューヨークに渡りました。1955年にグッゲンハイム財団の奨学金を得て、2年間にわたりアメリカ国内を旅しながら撮影を敢行。翌年に写真集『The Americans』を発表し、ストリート・フォトやスナップショットの元祖と言うべき独自の作風で写真史を大きく塗り替えました。近年、フランクのオリジナルプリントは美術市場で高騰しており、展覧会を行うには莫大な保険料が必要となっています。また、所蔵者が出品を渋るケースも少なくありません。彼自身はそうした現状を憂いており、自分の作品をより多くの人、特に若者に見てもらいたいと思い、シュタイデルと共同で本展を企画したのです。

ロバート・フランク《葬式ーサウルカロライナ州セント・ヘレナ》1955年『The Americans』(1959年)より © Robert Frank
ロバート・フランク《葬式ーサウルカロライナ州セント・ヘレナ》1955年『The Americans』(1959年)より © Robert Frank画像一覧

本展では、フランクの代表作百数十点をロールの新聞紙に高画質プリントし、額装などをせずに天井から吊り下げます。そして展覧会が終わったら、それらすべてを破り捨て、この世から消し去ってしまうのです。また、彼が監督した映画の上映や、コンタクトプリント(フィルム1本分を印画紙に並べてプリントした密着印画)も見られます。

また、「元町映画館」(神戸市中央区)で映画『Don’t Blink ロバート・フランクの写した時代』を9月16日より上映、海岸通の「SALON」(神戸市中央区)でシュタイデルの書籍を特別販売するブックフェアを同時開催するなど、関連企画も充実しています。同展は世界50カ所を巡回していますが、日本での開催は神戸が最後。写真ファンは絶対に見逃してはいけません。料金は無料、期間は9月22日まで。

文/小吹隆文(美術ライター)

『ロバート・フランク:ブックス アンド フィルムス, 1947-2017 神戸』

期間:2017年9月2日(土)~22日(金)
時間:10:00~18:00 会期中無休 
会場:デザインクリエイティブセンター神戸「KIITO」(神戸市中央区小野浜町1-4)
料金:入場無料
電話:078-325-2201
URL:https://robertfrank2017kobe.tumblr.com/

  
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