京都のスタバ茶屋、実現に地域の責任

2017.6.30 16:30

世界初、暖簾を出した「スターバックス 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」

(写真3枚)

「スターバックスコーヒー」としては世界初となる、畳の間でコーヒーを楽しめる店舗「スターバックス 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」が、6月30日にオープンした。

【写真】「スターバックス 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」内観写真

店舗がある二寧坂は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、地元の住人による地域組織「一念坂、二寧坂 古都燃ゆる会」も積極的に活動している。「二寧坂の景観や文化を守り伝えていきたい。そして、守るだけでなく、海外ツーリストを含む多くの観光客をどうもてなすかも課題です」と同会会長の島田耕園さん。スターバックスも今回、二寧坂に出店するにあたり、地域の一員として責任を担い、地域社会や環境に寄り添う店造りを一番に考えたとのこと。店内混雑時には入場を制限することもあるが、近隣や通行人に配慮して、店舗前に行列を作ることはしない。地域社会や環境に寄り添う店にするためには、お客側の協力もあってこそだ。

「スターバックスと共に二寧坂の景観を守っていきたい」と記者会見で話す「一念坂、二寧坂 古都燃ゆる会」会長の島田耕園さん
「スターバックスと共に二寧坂の景観を守っていきたい」と記者会見で話す「一念坂、二寧坂 古都燃ゆる会」会長の島田耕園さん

「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」は築100年を超える2階建ての日本家屋。外観にはまったく手を加えず、入口にスターバックスのロゴをあしらった暖簾と、2階部分に小さな看板があるだけという控えめなたたずまい。知らずに通れば、ここがスターバックスとは気づかないほどだ。スターバックスのデザインチームに京都の町家再生を手掛ける建築家を迎え、内装でも、歴史ある日本家屋のしつらえをできるかぎり保存した。そんな京都の文化や伝統とスターバックスのコーヒー文化を融合させた空間が見どころだ。

取材・文・写真/天野準子

『スターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店』

2017年6月30日(金)オープン
住所:京都市東山区高台寺南門通下河原東入ル桝屋町349
時間:8:00〜20:00(6月30日は13:00〜) 不定休
席数:51席

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